“飽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あ78.0%
あく16.0%
あき2.5%
あか1.3%
う0.6%
く0.6%
あい0.3%
あぐ0.3%
はう0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
子供(こども)は、もはや、海(うみ)の上(うえ)の航海(こうかい)に飽(あ)いていました。なぜなら、青(あお)い波(なみ)と青(あお)い空(そら)のほかには、なにも見(み)ることができなかったからです。
汽船の中の父と子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
むしろそのあまりに強情(かたくな)な性質(せいしつ)……一たん斯(こ)うと思(おも)えば飽(あく)までそれを押(お)し通(とう)そうとする、我侭(わがまま)な気性(きしょう)の為(た)めであったように思(おも)われました。
女がすでに離れた以上、自分の仕事に飽(あき)が来たと云ってはすまないが、前(ぜん)同様であるべき窮屈の程度が急に著るしく感ぜられてならなかった。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼一人安閑として世を渡り綺羅を被(かぶ)り美味に飽(あか)んためには数千の貧人は汗滴(かんてき)労働しつつあるなり、貧は常にして富は稀なり、汝は普通の人にして彼貴公子は例外の人なり
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
とかく長陣には、寄手のほうが飽(う)み易く、油断も生じ易いものでございますゆえ——
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そりゃ、男衆にだったら、そんな時の小式部さんをさ——あの憎たらしいほど艶やかなししむらなら、大抵まあ、一日経っても眼が飽(く)ちくなりやしまいと思う
絶景万国博覧会 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
『飽(あい)たら勝手に飽くさ。』と私は笑つた。
我等の一団と彼 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
この時、あなたの山の方から幾箇(いくつ)の松明(たいまつ)が狐火のように乱れて見えた。巡査の一隊は尋ね飽(あぐ)んで、今や山を降って来たのであろう。斯(か)くと見るより此方(こなた)の人々は口々に叫んだ。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
甚だしき飢(き)や飽(はう)や、浴後の薄衣(うすぎ)や、皮膚の不潔や、すべて病因たることは、盡く自己の判斷と、他の批判と、即ち一個的及び相互的の注意によつて、之を避けねばならぬ。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)