“茂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しげ75.4%
しげり9.4%
しげみ7.2%
しげる2.9%
も2.2%
お0.7%
し0.7%
しげっ0.7%
もつ0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
檜木(ひのき)、椹(さはら)、明檜(あすひ)、槇(まき)、𣜌(ねず)——それを木曾(きそ)の方(はう)では五木(ごぼく)といひまして、さういふ木(き)の生(は)えた森(もり)や林(はやし)があの深(ふか)い谷間(たにあひ)に茂(しげ)つて居(ゐ)るのです。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
庭樹の茂(しげり)に隠れ行く篠田の後影(うしろかげ)ながめ遣(や)りたる渡辺老女の瞼(まぶた)には、ポロリ一滴の露ぞコボれぬ「きツと、お暇乞(いとまごひ)の御積(おつもり)なんでせう」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
三方(ぱう)は、大巌(おほいは)夥(おびたゞ)しく累(かさな)つて、陰惨冥々(いんさんめい/\)たる樹立(こだち)の茂(しげみ)は、根(ね)を露呈(あらは)に、石(いし)の天井(てんじやう)を蜿(うね)り装(よそほ)ふ——こゝの椅子(いす)は、横倒(よこたふ)れの朽木(くちき)であつた。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
同じ家に居るからと云つて子に父の遺伝があるなどヽ云ふことは不思議なことではないかと、この間も茂(しげる)に語つて居るのを聞きました。
遺書 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
かん茂(も)のスジと切茸のつけ焼、白魚なら生きたままを生海苔で食べるという、三代前からの生粋の深川っ子で、旅といえば、そのとしまで、東は塩原
野萩 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
畏(おそ)れ多いご比較ではあるが、吉野の御陵(ごりょう)には、雑草が離々(りり)と茂(お)いて、ここの何分の一の御築石(みきずき)もない——穢(けが)れもくそもあるものか、俺は、斬る
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小石だも掃(はら)ひし三五福田(ふくでん)ながら、さすがにここは寺院遠く、三六陀羅尼(だらに)三七鈴錫(れいしやく)の音(こゑ)も聞えず。木(こ)立は三八雲をしのぎて茂(し)みさび、三九道に界(さか)ふ水の音ほそぼそと清(す)みわたりて物がなしき。
彼の田原藤太が射た大蜈蚣(むかで)の住みかだと思うと、黒く茂(しげっ)た山の様を物凄く感じた。
鳴雪自叙伝 (新字新仮名) / 内藤鳴雪(著)
「茂(もつ)ちやんだつて屹度(きつと)何とかしてくれるに違ひない。」と私は曩(さき)に久しぶりで佐賀へ青服を着て帰つて来た友達をも頼みにしてゐた。
ある職工の手記 (新字旧仮名) / 宮地嘉六(著)