“しげ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
繁59.6%
茂29.4%
滋4.5%
重2.5%
繁茂1.1%
詩偈0.6%
稠0.6%
叢0.3%
志下0.3%
成0.3%
紫芽0.3%
青0.3%
頻0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
客と家の者とが繁(しげ)く出入して、夜もさわがしかった。武は七郎と小さな室(へや)へ寝たが、三人の下男はその寝台の下へ来て藁(わら)を敷いて寝た。
田七郎 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
「もとの主人、菱屋の娘のお茂(しげ)が、母親に死に別れて、草加からそっと江戸へ帰っているのを、ときどき訪ねている様子ですが——」
滋(しげ)くなって来た雨の音を聴(き)きながら、心の穏やかでなかった庸三は、うとうと微睡(まどろ)んだと思うと目がさめたりして、そこに侘(わび)しい一夜を過ごした。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「ねえ、おじいさん、あんなくず屋(や)が、くつなんかをかっぱらうのだろう。人(ひと)が見(み)ていないとねえ。」と、重(しげ)ちゃんがいいました。
雪の降った日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
はっと、うしろを振り顧ると、紫陽花(あじさい)の繁茂(しげ)っている崖の中腹に、黒い、覆面の魔物が、肩先を見せて、逃げかけた。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
寺の前がすぐ大堰川の流で「梵鐘(ぼんしょう)は清波を潜(くぐ)って翠巒(すいらん)に響(ひび)く」という涼(すず)しい詩偈(しげ)そのままの境域であります。
鯉魚 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
四十五年の御代(みよ)長く、事稠(しげ)き代の御安息(みやす)無く、六十路(むそぢ)あまり一年(ひととせ)の御顔(みかお)に寄する年の波、御魂(みたま)は慕(した)ふ西の京、吾事終へつと嘘(うそむ)きて、君逝(ゆ)きましぬ東京に。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎、徳冨蘆花(著)
すると、こんもり繁った菩提樹の木のあいだの、すぐりや接骨木(にわとこ)や莢叢(がまずみ)やライラックの叢(しげ)みの中から、忽然(こつぜん)として、古ぼけて、まるで残骸のようになった緑色の四阿(あずまや)が現われた。
夾竹桃(きょうちくとう)である。鶴見は明治二十五年の夏になって、はじめて夾竹桃を実見した。ところは沼津の志下(しげ)で、そこに某侯爵の別荘があった。
相摸(さがみ)の相(さが)という字に楠正成(くすのきまさしげ)の成(しげ)という字だが、相成(さがしげ)じゃア分らねえし、又きもじさまとア誰の名だか、それから、えゝと……あしからかす/\御(おん)かんにん被下度候……何だか読めねえ
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「いにしえから、松江の鱸(すずき)を鱠(なます)にして賞味するときには、かならず紫芽(しげ)の薑(はじかみ)をツマに添えるという。薑はあるか」
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「この荒地は肥えてると見えるな。稲が青(しげ)りきってるだ。平助どんの骨折り甲斐だけあらあな。」
土地 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
神には撃たれ友には誤解せらる、自(みずか)ら自己のために弁明するも些(すこし)の効なく、神の我を苦むる手は弛(ゆる)まず友の矢はますます頻(しげ)く来(きた)り注ぐ。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)