“艦中”の読み方と例文
読み方割合
かんちう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それより、私(わたくし)と武村兵曹(たけむらへいそう)とは、艦中(かんちう)の一同(いちどう)から筆(ふで)にも言(ことば)にも盡(つく)されぬ優待(いうたい)を受(う)けて、印度洋(インドやう)の波濤(はたう)を蹴(け)つて、コロンボの港(みなと)へと進(すゝ)んで行(ゆ)く。
いつも滑※(こつけい)と失策(しつさく)との本家本元(ほんけほんもと)で——今(いま)は私(わたくし)の傍(そば)に、威勢(ゐせい)よく話(はなし)の相槌(あひづち)を打(う)つて居(を)る武村兵曹(たけむらへいそう)は、幾度(いくたび)か軍艦(ぐんかん)日(ひ)の出(で)の水兵等(すいへいら)に、背中(せなか)叩(たゝ)かれ、手(て)を叩(たゝ)かれて、艦中(かんちう)第一(だいいち)の愛敬者(あいけふもの)とはなつた。
艦中(かんちう)の一同(いちどう)はヒタと鳴(なり)を靜(しづ)めたのである。只(たゞ)見(み)る本艦(ほんかん)を去(さ)る事(こと)三海里(さんかいり)餘(よ)、橄欖島(かんらんたう)と覺(おぼ)しき島(しま)の北方(ほつぽう)に當(あた)つて、毒龍(どくりよう)蟠(わだかま)るが如(ごと)き二個(にこ)の島嶼(たうしよ)がある。其(その)島陰(しまかげ)から忽然(こつぜん)として一點(いつてん)の光(ひかり)がピカリツ。