“筆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふで83.3%
ペン6.0%
ひつ4.8%
て2.4%
ぴつ2.4%
ひっ1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
筆(ふで)の進みを妨(さまた)げたことであらう? この時ばかりはいろいろな病苦に慣らされた私も自分の病弱を恨み悲しまずにはゐられなかつた。
処女作の思い出 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
(何某(なにがし)。)とかの筆(ペン)を持った一人が声を懸けると寝台の上に仰向(あおむ)けになっていたのは、辷(すべ)り落ちるように下りて蹌踉(よろよろ)と外科室へ入交(いりかわ)る。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
我当局の忌違(きゐ)に触れん事疑なきの文字少からず。出版当時有名なる訴訟(そしよう)事件を惹起(じやくき)したるも、亦(また)是等艶冶(えんや)の筆(ひつ)の累(るゐ)する所多かりし由。
『ム……。こいつあたしかに、坊主の鉄雲(てつうん)の筆(て)だ。あの偽(にせ)和尚も、ずいぶん悪事をかさねたから、もう年貢(ねんぐ)にかかってもいい頃だろう』
魚紋 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一筆(ぴつ)申入候(もうしいれそろ)過日御約束致置候(いたしおきそろ)中川漁船行(こう)の儀は来月四日と致度(いたしたく)就(つい)ては釣道具大半(なかば)破損致し居候間(おりそろあいだ)夜分にても御閑(おひま)の節御入来之上(ごじゅらいのうえ)右釣道具御繕(おんつくろ)い直し被下候様奉願上候(くだされたくねがいたてまつりそろ)。
見ると、岩をけずって、数行(すうぎょう)の文字が小柄(こづか)で彫(ほ)りのこされてある。それは、うたがう余地(よち)もなく、果心居士(かしんこじ)らしい枯淡(こたん)な筆(ひっ)せきで
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)