“種”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たね46.9%
しゅ12.2%
しゆ10.8%
だね8.9%
ぐさ6.4%
う5.3%
いろ3.9%
ねた0.8%
スペシース0.8%
クサ0.6%
スペーシス0.6%
ブリード0.6%
スペシーズ0.3%
くさ0.3%
たち0.3%
たねま0.3%
シユ0.3%
スペシス0.3%
タネ0.3%
トリック0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
別な言(ことば)でいふと零(こぼ)れ種(たね)だ。だから母夫人の腹に、腹の違ツた兄(あに)か弟が出来てゐたならば勝見家に取ツて彼は無用(むよう)の長物(ちやうぶつ)であツたのだ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
すなわち、「いき」を単に種(しゅ)概念として取扱って、それを包括する類概念の抽象的普遍を向観する「本質直観」を索(もと)めてはならない。
「いき」の構造 (新字新仮名) / 九鬼周造(著)
王侯将相何ぞ種(しゆ)あらんや。平民から一躍して大臣の印綬を握(つか)む事の出来る今日ぢやぞ。なア亀井、筆なんぞは折つぺしッて焼いて了へ。
貧書生 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
さてあのおしとやかなふうをした歌い雌犬(めすいぬ)はドルス夫人(ふじん)です。あの子はイギリス種(だね)で、名前はあの子の優(やさ)しい気だてにちなんだものだ。
けれど石舟斎は、そのうわさはやがて柳生谷に聞えて人々の語り種(ぐさ)となっても、ただ暗然とするのみで、すこしも歓ぶ色は見せなかった。
剣の四君子:02 柳生石舟斎 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わが邦の毒草「しびとばな」も花時葉なく墳墓辺に多くある故死人花(しびとばな)というて人家に種(う)うるを忌む(『和漢三才図会』九二)というが
夕方銀行の仕事が済むと、給仕は自分の室(へや)に入つて、その十二種(いろ)の週刊新聞に気も心も吸ひ取られたやうにじつと読み耽つたものだ。
「青の三丁持だ、——ね、こういう種(ねた)さ。丑松は正直一途の人間で金を溜めるより外に望みのない男だか、若いせいか、稼業柄にしちゃ、少し女癖が悪い」
個体が死んでも種(スペシース)が栄えれば国家は安泰である。個体の死に付随する感傷的な哀詩などは考えないほうが健全でいいかもしれない。
写生紀行 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
同じ憶良の同じ理論の長歌では、「世の人の尊み慕ふ七種(クサ)の宝も、我波(ワレハ)何為、わが中の産れ出でたる白珠のわが子古日(フルヒ)は、……」「なにせむ」と訓めさうな処だが、訣らない。
副詞表情の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
似たような形というのも当り前であって、同じ種(スペーシス)の雄と雌とである。ずわい蟹は、脚を伸ばすと、全長一尺五寸から、大きいのになると、二尺くらいもある。
母性愛の蟹 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
「夫(それ)は惜(をし)い事(こと)でした」と答(こた)へた。すると主人(しゆじん)は其(その)犬(いぬ)の種(ブリード)やら血統(けつとう)やら、時々(とき/″\)獵(かり)に連(つ)れて行(ゆ)く事(こと)や、色々(いろ/\)な事(こと)を話(はな)し始(はじ)めた。
門 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
その時分高野にこの柳を採集して検討し、その名を該柳にちなんでそのままジャヤナギと定められたので、爾後この名でこの種(スペシーズ)のヤナギを呼ぶことになっている。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
元来ムクゲは昔中国から渡った外来の灌木で、七種(くさ)の一つとしてはけっしてふさわしいものではない。また野辺に自然に生えているものでもない。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
私はまた親睦会というから大方演じゅつ会のような種(たち)のもんかしらとおもったら、なアにやっぱり品(しん)の好い寄席(よせ)だネ。此度(こんだ)文さんも往ッて御覧な、木戸は五十銭だヨ
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
喝(かつ)、第一の宮に善根を種(たねま)き懺悔(ざんげ)をなすは、凡人の能はざるところにあらず、この凡人豈に大遠に通ずる生命と希望とを、いかにともするものならんや。
各人心宮内の秘宮 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
王朝を通じて都の官人が地方人の妻女に対して理不尽と見える行ひをして居たのは、地方人が都の貴人の種(シユ)を家の血の中に容れようとしたからと解するのは、結果から言ふ事である。
いろいろな種(スペシス)の食用軟体動物(色どりを鮮かに且つ生々と見せるために、水のしぶきが吹きかけてある)
島田の方もその時にどんな風かは知れず、たとえどんな仲よい同胞にしろ自分の妻子をかかえ経済的波瀾の激しいとき、共力するにしろ種(タネ)なしでいられては大分僻易らしいから。
だから、そこに種(トリック)が必要なので、無論それが解ると、中風性麻痺を想像させて、君に自殺説を主張させ熊城君にルキーンの幻を描かせたところの死体の謎が、余すところなく清算されてしまうのだよ。
聖アレキセイ寺院の惨劇 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)