“延”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
の42.3%
ひ24.5%
のば18.1%
のぶ4.5%
のべ2.6%
は1.9%
のび1.5%
ハ1.5%
ひい0.8%
えん0.4%
およ0.4%
し0.4%
のん0.4%
まね0.4%
ノベ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
親方は、一足はなれて、ほんとうにわたしの言ったとおりであるか、試(ため)してみようとした。かれは両手をさし延(の)べてへいにさわった。
依って我輩は東西両洋文明の大勢を踪索(そうさく)して、延(ひ)いて現下の世界の大勢に及ぼし、以て今後に於ける我が国民の覚悟を促そうと思う。
日本の文明 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
細くて徹(とお)つたきいきいといふ鳴声を挙げる。「ほい畜生(ちくしょう)」と云つて平太郎は巧(たくみ)に操りながら、噛みつかれないやうに翅を延(のば)して避ける。
蝙蝠 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
お延(のぶ)と言って、郷里(くに)から修行に出て来た森彦の総領——三吉が二番目の兄の娘である。この娘は叔父の家から電車で学校へ通っていた。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
暗くされし無念に父の武左衞門心濟ねば鬱々(うつ/\)と今日も消光(くらし)てお光に向ひ面白からぬ事のみにて身體(からだ)も惡く覺ゆるに床をば延(のべ)て少の間(あひだ)足を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
また稀(まれ)に淵に臨んだ岨(そわ)やホキの無用の岩ガラに、藤が延(は)えていても採る人が多ければ補充が続かなくなる。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「明治十二年御届としてあるね。この時分の雑誌をよむと、生命(いのち)が延(のび)るような気がするね。魯(ろ)文珍報も全部揃ったのがあったら欲しいと思っているんだが。」
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
……延(ハ)ふつたの別れにしより……ゆくら/\に、おもかげに もとな 見えつゝ、かく恋ひば、老いづく我が身 けだし安倍牟(アヘム)かも(万葉巻十九)
副詞表情の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
私は早晩それを一書に編成する事を期し、延(ひい)てはこれを印刷に附しいささか斯界に貢献したいと願念している。
いつみても、臙脂(えんじ)いろの毒の花に、甘粘(あまねば)い蜜をたたえているようなお延(えん)は、湯上がりの濃粧(のうしょう)を籠行燈(かごあんどん)に浮き立たせて、肱(ひじ)かけ窓から、前の小六を流しめに見ていた。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この子房の上端には長い花柱があって萼の口まで延(およ)んでいて、その先の方が花粉を受ける長い柱頭となっている。グミの花はよい香気を放ち虫ヨ来い来いと声なしに呼んで招いている。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
風の暴頻(あれしき)る響動(どよみ)に紛れて、寝耳にこれを聞着(ききつく)る者も無かりければ、誰一人出(いで)て噪(さわ)がざる間に、火は烈々(めらめら)と下屋(げや)に延(し)きて、厨(くりや)の燃立つ底より一声叫喚(きようかん)せるは誰(たれ)、狂女は嘻々(きき)として高く笑ひぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
五体(からだ)が延(のん)びりして、始めてアヽ世界は広いものだと、心の底から思ひましたの、——私、老女さん、二十年前に別れた母が未だ存(ながら)へて居て
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
「黌館延余主講筵。誰知老陸太狂顛。聖経平日束高閣。靦面説人時習篇。」〔黌館余ヲ延(まね)キ講筵ヲ主(つかさど)ル/誰カ知ラン老陸ノ太(はなは)ダ狂顛ナルヲ/聖経平日高閣ニ束ヌ/靦面人ニ説ク時習ノ篇〕となした作が嘉永四年の集に載っている。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
すこし落付いてピアノでも弾くためには一人であらゆることを延(ノベ)時間でやらなくてはならない生活ではどこかがきっと廻りきれません。