“妄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みだ44.2%
みだり34.1%
もう7.8%
やたら3.9%
むやみ3.9%
うそ0.8%
なやみ0.8%
ぼう0.8%
むげ0.8%
めかけ0.8%
ミダ0.8%
ミダリニ0.8%
モウ0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
顧(おも)ふに生や師恩に私淑し、負ふところのものはなはだ多し。しかるに軽挙暴動、妄(みだ)りに薫陶の深きに負(そ)むく。その罪実に軽しとせず。
誰が罪 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
謙遜(けんそん)か、傲慢(ごうまん)か、はた彼の国体論は妄(みだり)に仕うるを欲せざりしか。いずれにもせよ彼は依然として饅頭焼豆腐の境涯を離れざりしなり。
曙覧の歌 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
わたしは北京(ペキン)滞在中、山井博士や牟多口氏に会い、たびたびその妄(もう)を破ろうとした。が、いつも反対の嘲笑(ちょうしょう)を受けるばかりだった。
馬の脚 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
で、吃驚(びつくり)したやうに、きよときよとして其處らを見𢌞しながら、何か不意に一大事件にでも出會(でくは)したやうに狼狽(うろた)へる。妄(やたら)と氣が燥(いら)ツき出す。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
然(さ)うかと謂(い)つて勿論嬉しいといふやうなことも思ツて居らぬ。たゞ一種淋しいといふ感に強く壓付(おしつ)けられて、妄(むやみ)と氣が滅入(めい)るのであツた。
青い顔 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
荒「高利貸(アイス)と云ふのはどうも妄(うそ)ぢやらう。全く余り多くの涙を有つてをる。惜い事をした、得難い才子ぢやつたものね。あれが今居らうなら……」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
自分ながら自分の藝術の貧(まづ)しいのが他になる、憐(あわれ)に對(たい)してまた自分に對して妄(なやみ)と不平(ふへい)が起る。氣が惓(う)ンずる、悶々(もだ/\)する、何を聞いても見ても味氣(あじき)ない。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
貫一はほとほと疑ひ得らるる限疑ひて、躬(みづから)も其の妄(ぼう)に過(すぐ)るの太甚(はなはだし)きを驚けるまでに至りて、始て罷(や)めんと為たり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
と、云って藤十郎は、妄(むげ)に七三郎を恐れているのではない。
藤十郎の恋 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
處(ところ)で周三が家庭に於ける立場である。自體(じたい)彼は子爵(ししやく)勝見家(かつみけ)に生まれたのでは無い。成程父(ちゝ)子爵(ししやく)は、彼の父(ちち)には違ないが、母(はは)夫人(ふじん)は違ツた間(なか)だ。彼は父子爵の妄(めかけ)の]腹(はら)に出來た子で、所謂庶子(しよし)である。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
一切衆生ハ無生ノ中ニ於(オイ)テ、妄(ミダ)リニ生滅ヲ見テ惑(ワク)ス——語の余韻(よいん)がお胸の底に重たく沈む。
「不二妄(ミダリニ)開示一」、古訓老子の、「不レ知レ常妄(ミダリニ)作シテ凶ナリ」等をば、参考とすることが出来る。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
凡隊中ノ事 一切隊長ノ処分(シヨブン)ニ任ス 敢テ或ハ違背(イハイ)スル勿レ 若(モシ)暴乱(ボウラン)事ヲ破(ヤブ)リ 妄(モウ)謬害(リヤウガイ)ヲ引(ヒク)ニ至テハ 隊長其死活(シクハツ)ヲ制(セイ)スルモ亦許(ユル)ス
海援隊約規 (新字旧仮名) / 坂本竜馬(著)