“冲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちゅう63.9%
ひひ8.3%
ちう5.6%
ちゆう5.6%
い2.8%
おき2.8%
のぼ2.8%
ひ2.8%
ひい2.8%
チユウ2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人と自然と、神の創造(つく)り給える全宇宙が罪の審判のために震動し、天の涯(はて)より地の極(きわみ)まで、万物呻吟(しんぎん)の声は一つとなって空に冲(ちゅう)する。
対(むこ)うなる、海の面(おも)にむらむらと蔓(はびこ)った、鼠色の濃き雲は、彼処(かしこ)一座の山を包んで、まだ霽(は)れやらぬ朝靄(あさもや)にて、もの凄(すさま)じく空に冲(ひひ)って、焔(ほのお)の連(つらな)って燃(もゆ)るがごときは、やがて九十度を越えんずる
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
爾時(そのとき)であつた。あの四谷見附(よつやみつけ)の火(ひ)の見(み)櫓(やぐら)は、窓(まど)に血(ち)をはめたやうな兩眼(りやうがん)を睜(みひら)いて、天(てん)に冲(ちう)する、素裸(すはだか)の魔(ま)の形(かたち)に變(へん)じた。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
露の深い路地、下水に半分身を落して、乙女の身體は斜(なゝめ)に歪(ゆが)み、裳(もすそ)の紅と、蒼白くなつた脛(はぎ)が、淺ましくも天に冲(ちゆう)してゐるのです。
わが軍陣の前に焚き、光焔天に冲(い)らしめむ。
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
冲(おき)つ嶋(しま)わの潜(かづ)き女(め)が、手(て)に阿古屋珠(あこやだま)
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫、薄田淳介(著)
其小なるや、一身の哀歡を歌ふに過ぎざれども、其大なるや、作者乾坤(けんこん)を呑(の)みて、能く天命を釋(ときあか)し、一世の豫言者たることを得べし。其さま猶(なほ)雲に冲(のぼ)る高嶽(かうがく)のごとく、彌(いよ/\)高うして彌著(いちじる)し。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
火光閃めき炎々と冲(ひ)いりて天に映る時
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
譬へば樹梢高らかに空に冲(ひい)りて山上に
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
顕家の若い眉と共に全軍は“士気(シキ)天(テン)ニ冲(チユウ)ス”の概(がい)だった。ゆらい、中央の官軍はいたずらに官爵(かんしゃく)を誇って老いやすかったが、みちのくの官軍は若かった。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)