“うず”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ウズ
語句割合
埋53.3%
渦21.5%
疼18.1%
填1.7%
堆0.8%
瘞0.7%
巴渦0.3%
烏頭0.3%
疚0.3%
蹲0.3%
髻華0.3%
渦流0.2%
没0.2%
渦巻0.2%
珍0.2%
珍貴0.2%
疼痛0.2%
痛0.2%
累0.2%
螺旋0.2%
踞0.2%
雲珠0.2%
鳥頭0.2%
鶉0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「義さん」と呼吸(いき)せわしく、お香は一声呼び懸(か)けて、巡査の胸に額(ひたい)を埋(うず)めわれをも人をも忘れしごとく、ひしとばかりに縋(すが)り着きぬ。
夜行巡査 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
半蔵や香蔵は平田篤胤没後の門人として、あの先輩から学び得た心を抱いて、互いに革新潮流の渦(うず)の中へ行こうとこころざしていた。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
離してみると、紙に滲(にじ)んだ桃色の唾(つば)——人にきらわれる癆咳病(ろうがいや)みの血——。だが、彼女の目には若い血の疼(うず)きがそこへ出たかと見える。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかるところ玉稿拝読致候(いたしそうろう)に御句(おんく)の多き割合に佳句の少きは小生の遺憾とする所にして『日本』の俳句欄も投句のみを以て填(うず)め兼候(かねそうろう)場合も不少(すくなからず)候。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
工場の中も荒れていて堆(うず)高く塵が積もっていたが打見たところ諸種(すべて)の機械は各自(おのおの)その位置に在るらしかった。
物凄き人喰い花の怪 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
まず正に言あり、鬼は人の影なり、人は鬼の形なり、影と形と相肖(に)る。人の寿は百有二十、鬼の寿はまた百有二十、五世してその主を瘞(うず)め、その諸、もって取るあり。
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
川ならば瀬が常にかわるように都会の繁華の巴渦(うず)もまた絶えず変って行っているのである。そこに渦が巻いているかと思うと、いつの間にかそれが別な方へと行っている。
日本橋附近 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
彼は何(なに)故(ゆえ)にかくの如きことをなせしや。彼は自(みず)から曰く、「宿疴(しゅくあ)の胸腹に凝滞(ぎょうたい)仕(つかまつ)り、一円(いちえん)快愈の兆(きざし)これ無きの姿に付き、一旦烏頭(うず)、大黄(だいおう)の激剤相施し申さず候えば、迚(とて)も功験得難く候」
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
施与(ほどこし)には違ひなけれど、変な事には「お禁厭(まじない)をして遣(つか)はされい。虫歯が疚(うず)いて堪へ難(がた)いでな。」と、成程(なるほど)左の頬(ほお)がぷくりとうだばれたのを、堪難(たえがた)い状(さま)に掌(てのひら)で抱(かか)へて
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
蹲(うず)くまっていた犬が吠え出した。壁から外した彼のレンコートを肩へ掛けて低い窓縁へ腰をのせる。煙草を噛んで口傍でマッチを擦った。脛を真すぐに伸ばして両足を重ねる。
歩む (新字新仮名) / 戸田豊子(著)
髻華(うず)に插せ一八。その子。 (歌謠番號三二)
渦流(うず)がよそほどはげしくないオッテルホルムやサンドフレーゼンの近くへ下って行って、錨(いかり)を下ろすことにしていました。
私どもは船を詰め開き(11)にしましたが、少しも渦流(うず)を乗り切って進むことができません。
ただただ鑿(のみ)をもってはよく穿(ほ)らんことを思い、鉋(かんな)を持ってはよく削らんことを思う心の尊(たっと)さは金にも銀にも比(たぐ)えがたきを、わずかに残す便宜(よすが)もなくていたずらに北邙(ほくぼう)の土に没(うず)め
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
あらゆる考えを吸い尽す情欲の渦巻(うず)。暗夜のうちに転々する陶酔せる世界の、狂暴無稽(むけい)なる「法則」……。
午睡(ひるね)する人達(ひとたち)もあわててとび起(お)き、上(うえ)を下(した)への大騒(おおさわ)ぎを演(えん)じたのも道理(どうり)、その来客(らいきゃく)と申(もう)すのは、誰(だれ)あろう、時(とき)の帝(みかど)の珍(うず)の皇子(みこ)
この珍貴(うず)の感覚(さとり)を授け給う、限り知られぬ愛(めぐ)みに充ちたよき人が、此世界の外に、居られたのである。郎女(いらつめ)は、塗香(ずこう)をとり寄せて、まず髪に塗り、手に塗り、衣を薫(かお)るばかりに匂わした。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
しかも……呉青秀のこうした心理の裡面には、その永い間の禁慾生活によって鬱積、圧搾された性慾が、疼痛(うず)く程の強烈な刺戟を続けていたに違いないのだ。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
四月になったから大きな声をして時鳥が啼(な)くというのは表面の意味で、そのうらには「痛(うず)き来て根太(ねぶと)」——ねぶとは腫物(はれもの)——という滑稽(こっけい)が含まれています。
俳句とはどんなものか (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
長次は後ろへ手を延ばして、用箪笥の抽斗(ひきだし)から取り出したのは、二十五両包みの切餅が二十、累(うず)高く畳の上に重ねて、鯛六の方へ押しやります。
そのときはもうまっ先の烏の大尉は、四へんほど空で螺旋(うず)を巻いてしまって雲の鼻っ端(ぱし)まで行って、そこからこんどはまっ直(す)ぐに向うの杜(もり)に進むところでした。
烏の北斗七星 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
壮大だと思った白河内岳も、ここから見ると、可愛そうなほど、低くなって、下に踞(うず)くまってしまった。
白峰山脈縦断記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
這(こ)んな事(こと)で一向(かう)に要領(えうりやう)を得(え)ず、山頂(さんてう)の方(はう)では、僅(わづ)かに埴輪(はにわ)の破片(はへん)(雲珠(うず)、鞆等(ともなど))を見出(みいだ)したのみ、それで大發掘(だいはつくつ)の第(だい)一回(くわい)を終(をは)つた。
道庵は、たぶん田螺(たにし)を干して粉末(こな)にしたのと、毒草鳥兜(とりかぶと)か鳥頭(うず)だろうと申しますが、それを打ち明けると殺されるから、家へ帰って研究すると言って、首尾よく送り還されたそうでございます
この事件は、よほど頭を緊(しっか)りさせて研究しないと、途中で飛んでもない錯覚に陥る虞(おそ)れがあると云って警告しといたじゃないか……吾輩は姪の浜、浦山の祭神、鶉(うず)の尾(お)権現(ごんげん)の御前(おんまえ)にかけて誓う。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)