“然(け)” の例文
然(しか)し俺(おれ)は有害(いうがい)な事(こと)に務(つと)めてると云(い)ふものだ、自分(じぶん)の欺(あざむ)いてゐる人間(にんげん)から給料(きふれう)を貪(むさぼ)つてゐる、不正直(ふしやうぢき)だ、然(け)れども俺(おれ)其者(そのもの)は至(いた)つて微々(びゞ)たるもので、社會(しやくわい)の必然(ひつぜん)の惡(あく)の一分子(ぶんし)に過(す)ぎぬ、總(すべ)て町(まち)や
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
而(さう)して貴方(あなた)は縱令(たとひ)三重(ぢゆう)の鐵格子(てつがうし)の内(うち)に住(す)んでゐやうが、此(こ)の幸福(かうふく)を有(も)つてゐるのでありますから。ヂオゲンを御覽(ごらん)なさい、彼(かれ)は樽(たる)の中(なか)に住(す)んでゐました、然(け)れども地上(ちじやう)の諸王(しよわう)より幸福(かうふく)で有(あ)つたのです。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)