“文覺”の読み方と例文
新字:文覚
読み方割合
もんがく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると船頭共(せんどうども)が、「恁麽(こんな)惡僧(あくそう)が乘(の)つて居(ゐ)るから龍神(りうじん)が祟(たゝ)るのに違(ちが)ひない、疾(はや)く海(うみ)の中(なか)へ投込(なげこ)んで、此方人等(こちとら)は助(たす)からう。」と寄(よ)つて集(たか)つて文覺(もんがく)を手籠(てごめ)にしようとする。
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
昔(むかし)彼(か)の文覺(もんがく)と云(い)ふ荒法師(あらほふし)は、佐渡(さど)へ流(なが)される船路(みち)で、暴風雨(あれ)に會(あ)つたが、船頭水夫共(せんどうかこども)が目(め)の色(いろ)を變(か)へて騷(さわ)ぐにも頓着(とんぢやく)なく、大(だい)の字(じ)なりに寢(ね)そべつて、雷(らい)の如(ごと)き高鼾(たかいびき)ぢや。
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
其時(そのとき)荒坊主(あらばうず)岸破(がば)と起上(おきあが)り、舳(へさき)に突立(つゝた)ツて、はつたと睨(ね)め付(つ)け、「いかに龍神(りうじん)不禮(ぶれい)をすな、此(この)船(ふね)には文覺(もんがく)と云(い)ふ法華(ほつけ)の行者(ぎやうじや)が乘(の)つて居(ゐ)るぞ!」と大音(だいおん)に叱(しか)り付(つ)けたと謂(い)ふ。
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)