“徃(い)” の例文
気になるから徃(い)って見たが。どうでもない 矢張(やはり)男等が云(い)う通りにちがいないようであった
牛舎の日記 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
新「あの師匠の枕元でお飯(まんま)を喫(たべ)ると、おち/\咽喉(のど)へ通りませんから、何処かへ徃(い)ってお飯を喫べようと思うが、一人では極りが悪いから一緒に往っておくんなさいませんか」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
彼(かれ)は此(この)晩(ばん)に限(かぎ)つて、ベルを鳴(な)らして忙(いそ)がしさうに眼(め)の前(まへ)を徃(い)つたり來(き)たりする電車(でんしや)を利用(りよう)する考(かんがへ)が起(おこ)らなかつた。目的(もくてき)を有(も)つて途(みち)を行(ゆ)く人(ひと)と共(とも)に、拔目(ぬけめ)なく足(あし)を運(はこ)ばす事(こと)を忘(わす)れた。
門 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
家鼬(いへいたち)尾たるる相(さう)のむかしがほや瓜(うり)ひとめぐり嗅(か)ぎても徃(い)ぬる
恋衣 (新字旧仮名) / 山川登美子、増田雅子、与謝野晶子(著)
彼(かれ)は年來(ねんらい)東京(とうきやう)の空氣(くうき)を吸(す)つて生(い)きてゐる男(をとこ)であるのみならず、毎日(まいにち)役所(やくしよ)の行通(ゆきかよひ)には電車(でんしや)を利用(りよう)して、賑(にぎ)やかな町(まち)を二度(ど)づゝは屹度(きつと)徃(い)つたり來(き)たりする習慣(しふくわん)になつてゐるのではあるが
門 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
と云うので御酒を召上ったが、少し飲過ぎて心持がわるいと小用場(こようば)へ徃(い)ってから
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
用談(ようだん)はこんな所(ところ)に徃(い)つたり來(き)たりして、遂(つひ)に要領(えうりやう)を得(え)なかつた。仕舞(しまひ)に宗助(そうすけ)が
門 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)