“はり”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ハリ
語句割合
梁35.5%
針20.1%
張10.5%
玻璃9.5%
鉤5.1%
鈎4.8%
鍼4.5%
貼1.5%
刺1.3%
榛1.0%
指針0.8%
玻瓈0.7%
緊張0.5%
螫0.3%
棘0.3%
磔0.3%
梁木0.2%
鈞0.2%
入0.2%
圧力計指針0.2%
墾0.2%
小便0.2%
屋梁0.2%
悪0.2%
披璃0.2%
梁材0.2%
棟0.2%
棟梁0.2%
楣0.2%
短針0.2%
砭0.2%
裁縫0.2%
鍼術0.2%
頗棃0.2%
魚釣0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
魚形水雷(ぎょけいすいらい)を、潜水艦ぐらいの大きさにひきのばしたようなこの銀色の巨船は、トタン屋根をいただいた梁(はり)の下に長々と横たわっていた。
月世界探険記 (新字新仮名) / 海野十三(著)
奧(おく)さんの声(こゑ)にはもう何(なん)となく張(は)りがなかつた。そして、そのままひざに視線(しせん)を落(おと)すと、思(おも)ひ出したやうにまた針(はり)の手(て)を動(うご)かし始(はじ)めた。
夢 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
アウレリアはこよひも此樂曲の主人公に扮したり。一張(はり)の「コントルバス」に氣壓(けお)さるゝ若干の管絃なれど、聽衆は喝采の聲を惜まざりき。
私(わたし)は帝國ホテルの廻廊の椅子に腰をおろして、玻璃(はり)越しに中庭を眺めてゐた。いろいろな刺戟から免れて心の閑かな時であつた。
雨 (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
いつものように黄昏(たそがれ)の軒をうろつく、嘉吉奴(め)を引捉(ひっとら)え、確(しか)と親元へ預け置いたは、屋根から天蚕糸(てぐす)に鉤(はり)をかけて、行燈を釣らせぬ分別。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いずれにしろ、釣るとか捕まえるとかするほかはないのだが、綸(いと)もなければ鈎(はり)もない。網の代用になるようなものも思いつかない。
キャラコさん:04 女の手 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
夜半に燈下に坐して、倦(う)んで仮寝(うたたね)をしていると、恍惚のうちに白衣の女があらわれて、鍼(はり)でそのひたいを刺すと見て、おどろき醒めた。
煤(すす)けた壁のところには、歳暮(せいぼ)の景物に町の商家で出す暦附の板絵が去年のやその前の年のまで、子供の眼を悦ばせるために貼(はり)附けて置いてある。
岩石の間 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
今は鶯これにのみ鳴きて聞かせ、つひには刺(はり)の間に飛び入りて、血を流して死にき。われ人となりて後、しば/\此歌の事をおもひき。
茅草(ちがや)・尾花の布き靡(なび)く草の海の上に、櫟(なら)・榛(はり)の雑木林が長濤のようにうち冠さっていた。榛の木は房玉のような青い実をつけかけ、風が吹くと触れ合ってかすかな音を立てた。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
この時計は、ベヒーベンとか云ふ米国製の時計で、暗闇のなかでも指針(はり)と文字が青白い光を放つて、はつきりと読めます。
目醒時計の憤慨 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
その間々には、玻瓈(はり)鏡を嵌(は)め、その上に花束、はなの環など持たる神童の飛行せるを畫きたり。又色美しき鳥の、翼を放ちて、赤き、黄なる、さま/″\の木の實を啄(ついば)めるを畫きたるあり。
お葉はいまあまりに緊張(はり)きつた一脚の足の肉にふれて驚ろいたのである。足は常に精一ぱいの力に張りきつて、そこに少しのゆるみもなく延びてゐるのだつた。この脚が私の全身を支へるのだ。
三十三の死 (旧字旧仮名) / 素木しづ(著)
やがて螫(はり)を收むる蜂のごとくその魔性の尾を引縮め車底の一部を引出(ひきいだ)して紆曲(うね)りつつ去りゆけり 一三三—一三五
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
時化(しけ)つづき西風強く、夜は絶えて漁火(いざり)すら見ね、をりをりに雨さへ走り、稲妻の青(さを)の映(うつ)りに、鍵形の火の枝の棘(はり)ひりひりと鋭き光なす。そのただちとどろく巻波。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「風来坊の乞食の無頼漢(ならずもの)のろくでなしの極道(ごくどう)の傴僂野郎め、巾着切(きんちゃくき)りの矢尻切りの嘘つきの恥知らずの磔(はり)つけ野郎め、おまけに」「お父さま、——」
角柱は意外に重く、そのうえ壊れた板や梁木(はり)などがかぶさっているため、よういに動くけしきがなかった。そこへ二人ばかり走り寄って、万吉といっしょに丸太を担ぎあげた。
さぶ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
突風がおそいかかって、小屋ぜんたいがふるえ、柱や梁木(はり)がきしんだ。すると誰かが唄をうたいだし、その唄を知っている者が四、五人、いっしょに声高く合わせてうたった。
さぶ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
いつもあの重いランプをかけることにしていた鈞(はり)に、紐をむすびつけて、昨日私たちに見せたあの箱の上から飛んでぶらさがったものらしいですね
入院患者 (新字新仮名) / アーサー・コナン・ドイル(著)
その鈞(はり)からぶらさがっている様子は、どうしても人間だとは思われなかったと云っても、少しも誇張ではないのである。
入院患者 (新字新仮名) / アーサー・コナン・ドイル(著)
菊池寛(きくちくわん)の作品の——殊に「父帰る」の愛読者。東京の法科大学を出(いで)、三井物産(みつゐぶつさん)に入(はり)り、今は独立の商売人なり。実生活上にも適度のリアリズムを加へたる人道主義者。
学校友だち (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
黄色い電燈の下で、汽鑵(ボイラー)の圧力計指針(はり)が、二百封度(ポンド)を突破すべく、無言の戦慄(せんりつ)を続けている数分間である。
怪夢 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
大君の墾(はり)の広野に芋は作りて
生活のうるほひ (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
われが死んだ父(とっ)さまの達者の時分からの馴染(なじみ)で、己が脊中で眠(ね)たり、脊中で小便(はり)垂れたりした娘子(あまっこ)が、大(でか)くなったゞが
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
床にゐて馬小舎の馬が屋梁(はり)を噛む癖を叱りてねいるなりけり
小熊秀雄全集-01:短歌集 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
八重「半治はん誠にほ前(めえ)は悪(はり)いよう、ほれじゃア済(ふ)まねえよ、私(ふァたい)も此家(ほゝ)へ来(ひ)ているに、ほ前(めえ)がほんな事(ほと)をひてや親分(ほやぶん)に済(ふ)まねえよ、小兼(ほはね)はんに今(ひま)になって帰(へえ)れってえ、ほれじゃア可愛(ははひ)ほうだアへえ」
が、折からの驟雨(しゅうう)が晴れて、水々しい山頂をくっきりと披璃(はり)のような青い空に、聳えさせていた峰々のうるわしさは、忘れません。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
おりおり上の方の朽ちた屋根から落ちて来る大きな石や梁材(はり)が、不気味にどしんと重々しい音を立てるので、周りの家の非常に高いことがわかる。
私は、この文字通り棟(はり)に充(み)つる一万枚のレコードを、くり返しくり返し聴いて来た。レコードされている限り、いろいろの曲は聴き尽し、いろいろの演奏家の癖は諳(そら)んじてしまった。
「洛陽から三十里、躍龍潭(やくりょうたん)の淵(ふち)に、一つの祠(やしろ)があります。そこにある梨の木は高さ十余丈、千古の神木です。これを伐(き)って棟梁(はり)といたしましては如何でしょうか」
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
飛び越えたり、楣(はり)の上から師匠の前に飛び降りたり、左うかと思ふと梯子の上から敵の首の上に恰度肩車になるやうに飛び降りて絞め殺してしまふやうなこともあるし……
天狗洞食客記 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
時計の短針(はり)が二たまはりする間に、二百万キロメートルづゝこれ(地球……)から遠ざかつてゆくとか。
凩日記 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
まだ温気(あたたかみ)を含まぬ朝風は頬に砭(はり)するばかりである。窓に顔を晒(さら)している吉里よりも、その後に立ッていた善吉は戦(ふる)え上ッて、今は耐えられなくなッた。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
彼女は兩親が亡(な)くなつてから何年になるかと訊(き)いた。それから、幾歳(いくつ)になるか、名は何んと云ふのか、讀んだり、書いたり、お裁縫(はり)が少しは出來るかと訊(き)いた。
此の者は越中国(えっちゅうのくに)射水郡(いみずごおり)高岡の町医の忰で、身持放埓(ほうらつ)のため、親の勘当を受け、二十歳(はたち)の時江戸に来て、ある鍼医(はりい)の家の玄関番に住込み、少しばかり鍼術(はり)を覚えたので、下谷金杉村(かなすぎむら)に看板をかけ
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
七宝は、金・銀・瑠璃(るり)・硨磲(しゃこ)・碼碯(めのう)・珊瑚(さんご)・琥珀(こはく)または、金・銀・琉璃(るり)・頗棃(はり)・車渠(しゃこ)・瑪瑙・金剛(こんごう)である。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
しかるに汝等は餌をくらひ、年へし敵の魚釣(はり)にかゝりてその許に曳かれ、銜(くつわ)も呼(よび)も殆んど益なし 一四五—一四七
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)