“榛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はん64.0%
はしばみ22.0%
はり6.0%
はんのき5.0%
ハリ2.0%
はりのき1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると、菊王は、振っていた手をひっこめて、急にくるっと、人ごみを分けて、蹴上の中腹にある大きな榛(はん)の木の方へ駈けて行った。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
青年はその榛(はしばみ)の樹のそばの井戸の所在(ありか)を老人に訊いてみるが、老人はもう五十年もこの島にゐて、まだ井戸の水が湧き出すのを見ない。
鷹の井戸 (新字旧仮名) / 片山広子(著)
そこは水戸家の下屋敷から五六町も東へはいったところで、左に源心寺という寺の森があり、東側は榛(はり)の林や、畑や田や、堀や農家などのひろい展望がある。
おれの女房 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
生(お)い茂った軟(やわらか)い草叢(くさむら)が、かすかな音をたてて足の下にしなっていった。榛(はんのき)の立木が半ば水に浸って、河の上に枝を垂れていた。蝿(はえ)が雲のように群れて飛び回っていた。
の服曾比猟(キソヒカリ)する月は来にけりとありて上古は今のごとく染汁(ソメシル)を製(つく)りて衣服を染ることはなくて榛(ハリ)の実或はすみれかきつばたなどの色よき物を衣(キヌ)に摺り着(ツケ)てあやをなせるなり其摺着(スリツクル)を
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
喜望峰のあちらからくる巻雲(サアラス)が榛(はりのき)の枝に梳(す)かれ、丸いかげを落としながら飛行船の銀の腹が、その上を通りすぎる。
希臘十字 (新字旧仮名) / 高祖保(著)