“あぢ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:アヂ
語句割合
味75.8%
鰺11.3%
味鳬3.2%
網地3.2%
味鴨1.6%
趣味1.6%
面白1.6%
𪃈1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今(いま)は餘波(なごり)さへもない其(その)戀(こひ)を味(あぢ)つけうために! 卿(そなた)の溜息(ためいき)はまだ大空(おほぞら)に湯氣(ゆげ)と立昇(たちのぼ)り、卿(そなた)の先頃(さきごろ)の呻吟聲(うなりごゑ)はまだ此(この)老(おい)の耳(みゝ)に鳴(な)ってゐる。
此時(このとき)の嬉(うれ)しさ! 見(み)ると一尺(しやく)位(ぐら)いの鰺(あぢ)で、巨大(きよだい)なる魚群(ぎよぐん)に追(お)はれた爲(ため)に、偶然(ぐうぜん)にも艇中(ていちう)に飛込(とびこ)んだのである。天(てん)の賜(たまもの)と私(わたくし)は急(いそ)ぎ取上(とりあ)げた。
山の端に味鳬(あぢ)群(むら)さわぎ行くなれど吾は左夫思恵(サブシエ)君にしあらねば (巻四。四八六)
『さびし』の伝統 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
鮎川の港に近く相對して横はつた大きな島が網地(あぢ)島でぽつ/\と漁人の家が見える。それから稍小さなのが田代の島でそれから又小さな島を左舷の方に見つゝ行く。
旅の日記 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「味鴨(あぢ)の住む須佐(すさ)の入江の隠(こも)り沼(ぬ)のあな息衝(いきづ)かし見ず久(ひさ)にして」(巻十四・三五四七)の用例がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
古き代の佳い趣味(あぢ)あつめてほのかな檞材(かし)。
新聞雜誌關係者(ジャーナリスト)についても、やはりとても面白い諷刺詩(クプレット)をうたつて——記者はくさしてばかりをり、作者は讀者に加勢を頼む、などとやつてゐた。近頃は作者もなかなか面白(あぢ)な脚本を書く。
狂人日記 (旧字旧仮名) / ニコライ・ゴーゴリ(著)
此村に潟(かた)あるゆゑ、水鳥潟(かた)を慕(した)ひてきたり、山の凹(くぼみ)を飛(とび)きたり、かならず天の網にかゝる。大抵は𪃈(あぢ)といふ鴨(かも)に似(に)たる鳥也、美味(びみ)なるゆゑ赤塚の冬至鳥(とうじとり)とて遠(とほ)く称美(しようび)す。