“眸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとみ74.5%
め14.5%
まなざし3.2%
ぼう2.5%
まみ1.4%
みは1.1%
まなじり1.1%
まな1.1%
まなぎし0.4%
メ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
男は入口にうずくまるフランシスに眼をつけると、きっとクララの方に鋭い眸(ひとみ)を向けたが、フランシスの襟元(えりもと)を掴(つか)んで引きおこした。
クララの出家 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
鼻腔(びこう)でだけ呼吸(いき)をして、眼がかすんで、相手の数も顔もよく見えないために、わざと大きく瞠(みは)っているように眸(め)がひらいてしまった。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
女たちは、小伝馬船の上から、マンが、煙草をのむのに、妙な点火器具を使用していたのを、好奇の眸(まなざし)で、遠望していたものらしい。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
そして、聖天堂(しょうでんどう)のわきから中腹近くまで登って行った。ここからは淀も、円明寺川の一線も、敵の布陣も、一眸(ぼう)のうちだった。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なにゆゑに涙のもろき我ならん月見る毎に眸(まみ)のしめれる
礼厳法師歌集 (新字旧仮名) / 与謝野礼厳(著)
今(いま)も目(め)は塞(ふさ)がず、例(れい)の眸(みは)つて、些(さ)の顰(ひそ)むべき悩(なや)みも無(な)げに、額(ひたひ)に毛(け)ばかりの筋(すぢ)も刻(きざ)まず、美(うつく)しう優(やさし)い眉(まゆ)の展(の)びたまゝ、瞬(またゝき)もしないで、其(そ)のまゝ見据(みす)えた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
この時貫一は始めて満枝の面(おもて)に眼(まなこ)を移せり。百(もも)の媚(こび)を含みて睼(みむか)へし彼の眸(まなじり)は、未(いま)だ言はずして既にその言はんとせる半(なかば)をば語尽(かたりつく)したるべし。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
うちみたところその顔は、十七八にも見えたが、その眸(まな)ざしは小児らしく悲しそうに見えた。
あめんちあ (新字新仮名) / 富ノ沢麟太郎(著)
金五郎はコップを口につけ、苦いビールの泡を噛みながら、光の少い若松の街を、感慨をこめた眸(まなぎし)で見おろした。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
眸(メ)ヲ凝(コラ)セバ遍(アマネク)ス旧山川(キュウサンセン)
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)