“畜”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
か31.6%
やしな21.1%
けもの13.2%
こ10.5%
かれ5.3%
ちく5.3%
けだもの2.6%
たくは2.6%
やしの2.6%
カ2.6%
シヽ2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
毎(つね)にいわく、妻を持つ人はその飾具の勘定に悩殺さる、あたかも猴を畜(か)う者が不断その破損する硝子(ガラス)代を償わざるべからざるごとしと。
妻を離別するも可なり、妾(しょう)を畜(やしな)うも可なり、一妾にして足らざれば二妾も可なり、二妾三妾随時随意にこれを取替え引替うるもまた可なり。
日本男子論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
あなあはれ空飛ぶ鳥と、地(つち)を匐ふ家の畜(けもの)と、いつのまにかくや馴れけむ、なじかさはかくも親しき。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
『輟耕録』二四にかつて松江鍾山の浄行菴に至って、一の雄鶏を籠にして殿の東簷(とうえん)に置くを見てその故を請い問う。寺僧いわく、これを畜(こ)うて以て晨(しん)を司(つかさど)らしむ。
豊雄夢のさめたるここちに、二九八礼言(ゐやこと)尽きずして帰り来る。金忠にむかひて、此の年月畜(かれ)に魅(まど)はされしは、己(おの)が心の正しからぬなりし。
「どうして畜(ちく)……あなたは出られますか。明日までにはやってしまわなければなりません。明日あなたを連れてくることになっています。院長さんはあなたを待っているんです。」
プリニウスの説に、驢は寒を恐る、故にポンツスに産せず、また他の畜(けだもの)通り、春分を以て交わらしめず、夏至において交わらしむと。
殊に詩人たらんものは、庭の花をも茨の實をも知り、天上の灝氣(かうき)にも下界の毒霧にも搏(はう)つ鳥を畜(たくは)へでは協(かな)はずといふ。我。是(かく)の如く詩人を觀んは、卑きに過ぐるには非ずや。友。
大騒ぎとなってかの男を絞架より卸したとあれど、そのしまいは記されず。ただしその絞架を寺の上に据え、その時復活した白い雌雄の鶏を祭壇の側に畜(やしの)うたが、数百年生きていたと。
ねこ、(中略)人家(ジンカ)ニ畜(カ)フ小(チヒ)サキ獣(ケモノ)。人(ヒト)ノ知(シ)ル所(トコロ)ナリ。温柔(ヲンジウ)ニシテ馴(ナ)レ易(ヤス)ク、又(マタ)能(ヨ)ク鼠(ネズミ)ヲ捕(トラ)フレバ畜(カ)フ。然(シカ)レドモ竊盗(セツタウ)ノ性(セイ)アリ。形(カタチ)虎(トラ)ニ似(ニ)テ二尺(ニシヤク)ニ足(タ)ラズ。(下略(げりやく))
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
石ノ上布留(フル)の大人(ミコト)は、嫋女(タワヤメ)の眩惑(マドヒ)によりて、馬じもの縄とりつけ、畜(シヽ)じもの弓矢囲(カク)みて、大君の御令畏(ミコトカシコ)み、天離(アマサカ)る鄙辺(ヒナベ)に罷(マカ)る。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)