“獣”のいろいろな読み方と例文
旧字:獸
読み方割合
けもの64.9%
けだもの33.7%
じゅう0.6%
えて0.3%
ししむら0.3%
ケモノ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこで、その啼声だが——聞いた者の話では、人でなく、鳥でなく、虫でなく、どうも獣(けもの)の声らしく、その調子は、あまり高くない。
こま犬 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
儀右衛門はそこでハッとなり、鋭い苦痛を思って、慄(ふる)え戦(おのの)いた。彼は夜具に触れる衣擦(きぬず)れにも、獣(けだもの)めいた熱っぽさを覚えるのだった。
人魚謎お岩殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
「すばらしい発見だ。和島丸の船員が、このボルク号の中にいた。人喰(ひとく)い獣(じゅう)は、もう全部やっつけた!」
幽霊船の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
獣(えて)を引張(ひっぱ)って総曲輪まで帰って来ると、何に驚いたんだか、評判の榎があるって朝っぱらから化けもしめえに、畜生棹立(さおだち)になって、ヒイン、え、ヒインてんで。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
惨虐(ざんぎゃく)・野(の)の獣(ししむら)
雲霧閻魔帳 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ねこ、(中略)人家(ジンカ)ニ畜(カ)フ小(チヒ)サキ獣(ケモノ)。人(ヒト)ノ知(シ)ル所(トコロ)ナリ。温柔(ヲンジウ)ニシテ馴(ナ)レ易(ヤス)ク、又(マタ)能(ヨ)ク鼠(ネズミ)ヲ捕(トラ)フレバ畜(カ)フ。然(シカ)レドモ竊盗(セツタウ)ノ性(セイ)アリ。形(カタチ)虎(トラ)ニ似(ニ)テ二尺(ニシヤク)ニ足(タ)ラズ。(下略(げりやく))
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)