“燼”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もえさし30.8%
おき15.4%
じん15.4%
き7.7%
つ7.7%
つく7.7%
もえ7.7%
もえがら7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
少年は土方の夜業をして捨てて行った燼(もえさし)にあたるために隧道の上の菰掛(こもが)けの仮小屋に来ていたのを私はたびたび見たことがあったからである。
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
とうとう仕舞いに、おさんどんが上ってきて、ドアをとんとん叩いて、『サモヴァルが、林檎の木のしたで、そろそろ燼(おき)になりますですよ』
既(すで)に一燼(じん)の薪となるべきを、幸に字(じ)を識(しる)者に遇(あひ)ひて死灰(しくわい)をのがれ、韻客(ゐんかく)の為(ため)に題詠(だいえい)の美言(びげん)をうけたるのみならず、竟(つひ)には 椎谷侯(しひやこう)の愛(あい)を奉(ほう)じて身を宝庫(ほうこ)に安んじ
濶達豪放の女丈夫! 渠は垂死の病蓐(びょうじょく)に横たわらんとも、けっしてかくのごとき衰容をなさざるべきなり。烈々たる渠が心中の活火はすでに燼(き)えたるか。なんぞ渠のはなはだしく冷灰に似たるや。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
京伝馬琴以後落寞として膏(あぶら)の燼(つ)きた燈火(ともしび)のように明滅していた当時の小説界も龍渓鉄腸らのシロウトに新らしい油を注ぎ込まれたが
その後で余党を燼(つく)してみせる! ……俺ばかりではない、敵は多いぞ! 北条のご前に用心しろ! 岡っ引の松吉に用心しろ! 貴様にとってはみんな敵だ! が
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
野営でもしたものか、秩父側に寄った木の繁みの下に、燼(もえ)さしの木が散らばっている。見る通りの岩山なので、植木屋が真柏を採りによく登るということを後に聞いた。
奥秩父の山旅日記 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
燻臭(いぶりくさ)き悪気は四辺(あたり)に充満(みちみ)ちて、踏荒されし道は水に漐(しと)り、燼(もえがら)に埋(うづも)れ、焼杭(やけくひ)焼瓦(やけがはら)など所狭く積重ねたる空地(くうち)を、火元とて板囲(いたがこひ)も得為(えせ)ず、それとも分かぬ焼原の狼藉(ろうぜき)として
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)