“渾”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すべ69.6%
こん13.0%
す8.7%
すべて4.3%
スベ4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この時魔の如き力は喉(のんど)を扼(やく)してその背を捬(う)つ、人の死と生とは渾(すべ)て彼が手中に在りて緊握せらる、欲するところとして得られざるは無し。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
宋(そう)に戯曲、渾(こん)、詞説(しせつ)有り。金(きん)に院本(いんぽん)、雑劇(ざつげき)有り、其(そ)の実(じつ)は一なり。〕とあるによりて知らる。これ鷲津毅堂(わしづきどう)先生が『親燈余影(しんとうよえい)』に出でたり。
小説作法 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
こは瘴氣(しやうき)を恐るればなり。亭は皆白壁なれど、礎(いしずゑ)より簷端(のきば)迄、緑いろなる黴(かび)隙間なく生ひたり。人も家も、渾(す)べて腐朽の色をあらはして、日暖に草緑なる四邊(あたり)の景と相容れざるものゝ如し。
退(しりぞ)き奧(おく)へ至り偖斯々と夫婦に話(はな)せば二人は息子(せがれ)の孝心(かうしん)譽(ほ)め又忠兵衞を勞(ねぎら)ひて明日(あす)の支度に左(と)や右(かく)と心を勞(らう)すは世の中の渾(すべて)の親の情(じやう)成可し斯て其翌日に成しかば朝(あさ)より辨當(べんたう)など製造(こしらへ)て之を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
三面ハ渾(スベ)テ本郷駒籠谷中ノ阻台ヲ負ヒ、南ノ一方劣(ワヅカ)ニ蓮池ヲ抱ク。尤モ僻陬ノ一小廓ナリ。莫約(オホヨソ)根津ト称スル地藩ハ東西二丁ニ充タズ、南北険(ホトン)ド三丁余。之ヲ七箇町ニ分割ス。
上野 (新字新仮名) / 永井荷風(著)