“此池”の読み方と例文
読み方割合
このいけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何(なん)だか此池(このいけ)を仕切(しき)つた屋根(やね)のあたりで頻(しきり)に礫(つぶて)を打(う)つやうな音(おと)がしたが、ぐる/\渦(うづ)を卷(ま)いちやあ屋根(やね)の上(うへ)を何十(なんじふ)ともない礫(つぶて)がひよい/\駈(か)けて歩行(ある)く樣(やう)だつた。
怪談女の輪 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
それは亡(な)き兄の物なりしを身(み)に伝(つた)へていと大事と思ひたりしに果敢(はか)なき事にて失(うしな)ひつる罪(つみ)得(え)がましき事とおもふ、此池(このいけ)かへさせてなど言へども未(ま)ださながらにてなん
月の夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
此池(このいけ)の深さいくばくとも測(はか)られぬ心地(こゝち)に成(なり)て、月は其(その)そこの底(そこ)のいと深くに住むらん物のやうに思はれぬ、久しうありて仰(あふ)ぎ見るに空なる月と水のかげと孰(いづ)れを誠(まこと)のかたちとも思はれず
月の夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)