“提”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さ65.8%
ひっさ20.0%
ひつさ5.5%
さげ3.3%
たずさ1.1%
ひさげ0.9%
ひつさげ0.9%
ひさ0.7%
ひっ0.4%
ささ0.4%
さし0.2%
ひ0.2%
ひつ0.2%
ひツさ0.2%
ヒサ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
白刃(しらは)を提(さ)げ、素槍(すやり)を構(かま)へて行(ゆ)くのである。こんなのは、やがて大叱(おほしか)られに叱(しか)られて、束(たば)にしてお取上(とりあ)げに成(な)つたが……然(さ)うであらう。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
たった一人の婆やを使って、其処(そこ)から、世界を驚かすような大発明を提(ひっさ)げて出る迄(まで)、人に顔を見せないだろうと言われて居たのです。
音波の殺人 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
大に文字禪を提(ひつさ)げ、天晴一小手進上申し度候ところ、どう考へても、筆ボラは舌ボラの妙には不如(しかず)、儉約して葉書に相場を卸し申し候。
ごりがん (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
その花を、たくましい腕のやうな蔓がひつ提(さげ)て、あちこち気儘にはひ廻り、そして私達の住居を囲み、私達夫婦の『繊細な暮し』を脅かしはじめた。
泥鰌 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
旅の暇には、彼は提(たずさ)えている書物に読み耽るらしく、手垢(てあか)で黒くなった四五冊のむずかしい書物が、いつも彼の座右(ざう)にあるのでした。
湖畔亭事件 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
それから、一時間の後、五位は利仁や舅(しうと)の有仁(ありひと)と共に、朝飯の膳に向つた。前にあるのは、銀(しろがね)の提(ひさげ)の一斗ばかりはいるのに、なみなみと海の如くたたへた、恐るべき芋粥である。
芋粥 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
提(ひつさげ)來り此處よ彼處と立騷ぐ此の騷動に宿合(とまりあは)せし旅人の座敷々々部屋々々迄一同に飛起(とびおき)刎起(はねおき)手に/\荷物を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
みなこれ屈竟(くっきょう)の大男(おおおのこ)、いずれも手拭(てぬぐ)いに面(おもて)を覆(つつ)みたるが五人ばかり、手に手に研(と)ぎ澄ましたる出刃庖丁(でばぼうちょう)を提(ひさ)げて、白糸を追っ取り巻きぬ。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しかしその縁故で、この問題を提(ひっ)さげたお秀が、とくに吉川の門に向う理由はどこにも発見できなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ちょっと(この寺のではない)或(ある)案内者に申すべき事がある。君が提(ささ)げて持った鞭だ。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「其の地でチッキを提(さし)出した婦人の人相に当て填まるものは」フォニックスの係員は続けて
アリゾナの女虎 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
「鹿角(かづの)打ったる冑(かぶと)を冠り紺糸縅(こんいとおどし)の鎧(よろい)を着、十文字の鎗(やり)提(ひ)っさげて、鹿毛なる駒(こま)に打ち跨(また)がり悠々と歩ませるその人こそ甚五衛門殿でございました」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
彼(かれ)は先(ま)づ現在(げんざい)の自分(じぶん)が許(ゆる)す限(かぎ)りの勇氣(ゆうき)を提(ひつ)さげて、公案(こうあん)に向(むか)はうと決心(けつしん)した。それが何(いづ)れの所(ところ)に彼(かれ)を導(みち)びいて、どんな結果(けつくわ)を彼(かれ)の心(こゝろ)に持(も)ち來(きた)すかは、彼(かれ)自身(じしん)と雖(いへど)も全(まつた)く知(し)らなかつた。
門 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
で、其の話の進行中に由三は一家を提(ひツさ)げて下谷の七軒町に引越(ひツこ)した。そして綾さんの家との交通は、ふツつり絶えて了ツた。
昔の女 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
年魚(アユ)とると 網うち提(ヒサ)げ、川がりに行きます時に なりけるものを﹅
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)