“忍(あ)” の例文
ここにすなはちその海邊の波限(なぎさ)に、鵜の羽を葺草(かや)にして、産殿(うぶや)を造りき。ここにその産殿(うぶや)、いまだ葺き合へねば、御腹の急(と)きに忍(あ)へざりければ、産殿に入りましき。
然れども後には、その伺見(かきまみ)たまひし御心を恨みつつも、戀(こ)ふる心にえ忍(あ)へずして、その御子を養(ひた)しまつる縁(よし)に因りて、その弟(いろと)玉依毘賣に附けて、歌獻りたまひき。その歌
この時沙本毘賣(さほびめ)の命、その兄にえ忍(あ)へずして、後(しり)つ門より逃れ出でて、その稻城(いなぎ)に納(い)りましき。