“必”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かならず37.1%
かなら34.9%
かな8.1%
きっ7.5%
きつ4.3%
ひつ3.8%
ひっ3.2%
き1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何(なに)、男(をとこ)を殺(ころ)すなぞは、あなた方(がた)の思(おも)つてゐるやうに、大(たい)した事(こと)ではありません。どうせ女(をんな)を奪(うば)ふとなれば、必(かならず)、男(をとこ)は殺(ころ)されるのです。
藪の中 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
が、もしこれが他(た)の所(ところ)においてはどうであろうか、公衆(こうしゅう)と、新聞紙(しんぶんし)とは必(かなら)ずかくの如(ごと)き監獄(バステリヤ)は、とうに寸断(すんだん)にしてしまったであろう。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
観念は、いつでも、又必(かな)らず文字の形で表現なし得るかのように思われるけれども、人間は万能の神ではなく優秀な機械ですらない。
文字と速力と文学 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
君なぞも、もっと年をとってみ給え、必(きっ)と我輩の言うことで思い当ることが有るから……我輩はソクラテスで感心してることが有る。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
旅の飴屋が唐人笛などを吹いて通ると、必(きつ)とそれを呼んで、棒の先にシヤブるやうにした水飴を私に買つて呉れたのも、斯の婆さんでした。
されば凡百の道徳は、其の成立の上に於て、少くとも兩樣の要件を具足するを必(ひつ)とすと見るを得む。兩樣の要件とは何ぞ。一に曰く、至善の意識也。
美的生活を論ず (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
しかも先生の進むは早くして吾が追歩のはなはだ寛なりし恨みを感ぜざりしは稀(まれ)なり、思うに先生の門に入りしもの、何人も如叙(にょじょ)の感を抱けるや必(ひっ)せり
絶対的人格:正岡先生論 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
「どうぞ左様(そう)して下さい。小父さんなら必(き)っと何とかして下さると思います。母さんは本統にお可哀そうなのです」
P丘の殺人事件 (新字新仮名) / 松本泰(著)