“厭(や)” の例文
「おゝ厭(や)なこつた、要(え)らねえよ」おつぎは少(すこ)し身(み)を屈(かが)めて手桶(てをけ)の柄(え)を攫(つか)んで其(そ)の儘(まゝ)身(み)を延(のば)すと手桶(てをけ)の底(そこ)が三寸(ずん)ばかり地(ち)を離(はな)れた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「美代姉は、厭(や)んだって言ったの、父(おど)、行がねえごったら、首(くびた)さ、縄つけでも連(つ)せで行ぐどて。お美代姉、泣いでいだけ。」
蜜柑 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
「だって、ママ、あしたになったらすっかり破(やぶ)れてしまうじゃないの。ぼく乞食(こじき)みたいな恰好(かっこう)して歩くな厭(や)だあ!」
身体検査 (新字新仮名) / フョードル・ソログープ(著)
「俺らもどうかへえ、馬鹿働きが出来んやうになったよ。不精(ずくなし)になっちまって……骨仕事がどうも厭(や)ァになった!」
夏蚕時 (新字旧仮名) / 金田千鶴(著)
厭(や)あだあ、母(かあ)ちゃん、お眼覚(めざ)が無いじゃあ坊(ぼう)は厭あだあ。アハハハハ。
貧乏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「わがなぃんちゃ。厭(や)んたんちゃ。」と嘉ッコが云ひました。
十月の末 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
「おつぎに掻(か)ん出(だ)して貰(もら)あんでなくつちや厭(や)だつちから俺(お)ら管(かま)あねえんだな、そんでなけりや幾(いく)らでも出(だ)して遣(や)らざらによ」側(そば)から直(すぐ)にいつた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「厭(や)アだな! 秀さはまた着物汚してお父(とう)まに怒られるで……。」
夏蚕時 (新字旧仮名) / 金田千鶴(著)
「わがなぃんちゃ。厭(や)んた※ちゃ。」と嘉ッコが云いました。
十月の末 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「厭(や)んだ。父(おど)に怒られっから厭んだ。」
蜜柑 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
「どうもわし等(ら)分署(ぶんしよ)へなんぞ出(で)んな、なんぼにも厭(や)でがすかんね、屹度(きつと)怒(おこ)られんでがすからはあ」とのみいふのである。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「厭(や)んたぁ、厭んたぁ、厭んたったら。」
十月の末 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
「厭(や)※たぁ、厭※たぁ、厭※たったら。」
十月の末 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)