“馬(ば)” の例文
文章は、上巻の方は、三馬(ば)、風来(ふうらい)、全交(ぜんこう)、饗庭(あえば)さんなぞがごちゃ混ぜになってる。中巻は最早(もう)日本人を離れて、西洋文を取って来た。
予が半生の懺悔 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
人(じん)、馬(ば)、時々飛々(とびとび)に数えるほどで、自動車の音は高く立ちながら、鳴く音(ね)はもとより、ともすると、驚いて飛ぶ鳥の羽音が聞こえた。
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そう思ってハラハラしいしい皆と一所に一心に忠之の筆の動きを見上げているうちに、奉書の紙の上に忠之自慢の三匹馬(ば)の絵が出来上った。
名君忠之 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「馬(ば)、馬鹿(ばか)にしちゃァいけねえ。いくらおせんの物(もの)だからッて、爪(つめ)なんざ、何(な)んの役(やく)にもたちゃァしねえや。かつぐのもいい加減(かげん)にしてくんねえ」
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
是(ここ)に至りて人其(その)言の応を知りぬ。燕王今は帝(てい)たり、宮人内侍(ないじ)を詰(なじ)りて、建文帝の所在を問いたもうに、皆馬(ば)皇后の死したまえるところを指して応(こた)う。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
いわゆる凶煞(きょうさつ)が出現したのである。わたしの親戚の馬(ば)という家でも、その夜二羽の鴨を得たが、その歳に弟が死んだ。思うに、昔から喪に逢うものは無数である。
その買(か)つた店(みせ)といふのが、新橋(はし)の博品館(はくひんくわん)の隣(となり)の今は帽(ぼう)子屋(や)になつてゐる雜貨店(ざつくわてん)で、狹い銀座通(ぎんざとほり)にはまだ鐡道(てつどう)馬(ば)車が通ひ、新橋(はし)品(しな)川間(かん)が電(でん)車になつたばかりの頃(ころ)だつた。
そう雄弁滔々(とうとう)まくしかけられちゃア困るて。御身(おまえ)は本当に馬(ば)——だ。すぐむきになりよる。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
僕の寝小便がなかなか直らぬので、牛(ぎう)が好い、馬(ば)が好い、犬(いぬ)が好いなどと教へて呉れるものがあつたが、父はわざわざ町まで行つて、朝鮮人蔘(にんじん)二三本買つて来てくれたことをおぼえて居る。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
同類の冗談半分とみえて、責められた馬(ば)のほうも、げらげら笑うのみだった。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その土地に昔の名人で土橋亭(どきょうてい)りう馬という人の弟で今は料理屋の旦那の志ん馬(ば)、この志ん馬と小まつさんとが二枚看板で上田の芝居小屋を開けたのですが、あまりの大入りで二日目に志ん馬
初看板 (新字新仮名) / 正岡容(著)
明星の夕(ゆふべ)はやがて月の夜となりぬ。ホテルの下に泉あり。清冽の水滾々と湧き、小川をなして流る。甕の婦人来り、牧夫来り、牛(ぎう)、羊(やう)、驢(ろ)、馬(ば)、駱駝(らくだ)、首さしのべて月下に飲む。
「馬(ば)……。いい加減にしてよ、今松さんあんた男じゃないの」
寄席 (新字新仮名) / 正岡容(著)
李は、持てあまし気味に、馬(ば)へ向ってこう提議した。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
馬(ば)はねめつけて
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)