“颪”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おろし76.4%
おろ14.5%
オロシ5.5%
お1.8%
ねおろし1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
氷のように冷たいアルプス颪(おろし)に、腹の底まで冷えあがったタヌは、そろそろ肝の虫を起こしたとみえ、ばたばた足踏みをしながら
箱根山脈の駒や足高(あしたか)や乙女には、まだ雪の襞(ひだ)が白く走っていた。そこから研(と)ぎ颪(おろ)されて来る風は春とも思えない針の冷たさを含んでいる。
篝火の女 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
何處からか吹きこんだ朝山颪(オロシ)に、御燈(アカシ)が消えたのである。當麻語部(タギマカタリ)の姥も、薄闇に蹲つて居るのであらう。姫は再、この老女の事を忘れてゐた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫、釈迢空(著)
笠置颪(お)ろしが、頭の中をも吹きぬけて行くような心地であった。脳膜が蚊帳(かや)のようにすずしい。そしておそろしく眼がよく見える。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とたんに御本丸から吹きおろす大体颪(ねおろし)に、返咲きの桜が真白く、お庭一面に散乱した。言い知れぬ殺気が四隣(あたり)に満ち満ちた。
名君忠之 (新字新仮名) / 夢野久作(著)