“篤”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とく48.0%
あつ45.7%
とっ1.9%
とっく1.5%
とつく0.7%
あつし0.7%
と0.4%
とつ0.4%
まめ0.4%
アツ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
篤(とく)と見ているうちにいよいよ不快の色で満たされて、この時はさすがにこの人も、その憤懣(ふんまん)を隠すことができないらしくありました。
イエスはラザロの病篤(あつ)き報知を受けたが、「この病は死にいたらず、神の栄光のため、神の子のこれによりて栄光を受けんためなり」
キリスト教入門 (新字新仮名) / 矢内原忠雄(著)
私(わたくし)は思いの儘なことを書いて置きましたから、これを篤(とっ)くり見て下されば分りましょう、私の身にかゝる事がございますからお持ち遊ばせ
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
来年母親さんがお出でなすったら篤(とっく)り御相談申して、誰と言ッて宛(あて)もないけれども相応なのが有ッたら一人(しとり)授けたいもんだ
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
親方様の手前お吉様の所思(おもはく)をも能く篤(とつく)りと考へて見て下され、妾はもはや是から先何の顔さげて厚ヶ間敷お吉様の御眼にかゝることの成るものぞ、親方様は御胸の広うて
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
余(よ)に遇(ぐう)せしこと甚(はなはだ)篤(あつし)。小千谷(をぢや)は北越(ほくゑつ)の一市会(いつしくわい)、商家(しやうか)鱗次(りんじ)として百物備(そなはら)ざることなし。海(うみ)を去(さ)る事僅(わづか)に七里ゆゑに魚類(ぎよるゐ)に乏(とぼ)しからず。
その者等が様子を篤(と)くと見極めてもしも変化のものなら、なんの年こそとっていれ狐狸(こり)に誑(たぶら)かされる気遣いはないと、御決心あそばしましたから
御前(おまへ)も一人(ひとり)ぢやなし、兄(にい)さんもある事(こと)だから能(よ)く相談(さうだん)をして見(み)たら好(い)いだらう。其代(そのかは)り私(わたし)も宗(そう)さんに逢(あ)つて、篤(とつ)くり譯(わけ)を話(はな)しませうから。
門 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
今はなかなか文(ふみ)に便(たより)もあらじと教へられしを、筆持つは篤(まめ)なる人なれば、長き長き怨言(うらみ)などは告来(つげこ)さんと、それのみは掌(たなごころ)を指すばかりに待ちたりしも、疑ひし卜者の言(ことば)は不幸にも過(あやま)たで
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
篤(アツ)しき病ひに煩ひで、今はのきはと見えたりしかど、誠ぬしが都よりの還(カヘ)さに、立ちよれるを引きとゞめて、衾手づからかいのけて、ありさまどもたづね聞き
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)