“砍(き)” の例文
げに木には望あり。そは復活しまた復活す、砍(き)らるるともまた芽を出し枝をひろげる。桑の如き櫟(くぬぎ)の如き、わざと砍りてその生命を永久に新鮮ならしむる者さえある。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
ラこれを窃(ぬす)み聞き、その夜木槐(きくれ)に自分の衣を著(き)せ臥内(ねや)に入れ、身を隠し居るとは知らぬ竜輩来て、木が屑になるまで砍(き)り砕いて去った。ラ還って木を捨てその跡へ臥す。
衣を剥(は)いで之を縛(ばく)し、刀(とう)を挙げて之を砍(き)るに、刀刃(とうじん)入る能(あた)わざりければ、已(や)むを得ずして復(また)獄に下し、械枷(かいか)を体(たい)に被(こうむ)らせ、鉄鈕(てっちゅう)もて足を繋(つな)ぎ置きけるに、俄(にわか)にして皆おのずから解脱(げだつ)し
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「それ木には望(のぞみ)あり、たとい砍(き)らるるともまた芽を出してその枝絶えず、たといその根地の中に老い幹土に枯るるとも、水の香(か)にあえばすなわち芽をふき枝を出して若樹に異ならず」と羨(うらや)み
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)