“煙出”の読み方と例文
読み方割合
けむだ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
低(ひく)い藁屋(わらや)が二三軒(にさんげん)、煙出(けむだ)しの口(くち)も開(あ)かず、目(め)もなしに、暗(やみ)から潜出(もぐりだ)した獣(けもの)のやうに蹲(つくば)つて、寂(しん)と寝(ね)て居(ゐ)る前(まへ)を通(とほ)つた時(とき)。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
それから、みんながうちのなかへはいってきますと、灰かぶりはいつものよごれた着物(きもの)をきて、灰のなかにねころんでいました。そして豆(まめ)ランプがひとつ、煙出(けむだ)しのなかでぼんやりともっていました。
この屋根の上に蘆(あし)が生えて、台所の煙出(けむだ)しが、水面へあらわれると、芥溜(ごみため)のごみが淀(よど)んで、泡立つ中へ、この黒髪が倒(さかさ)に、髻(たぶさ)から搦(から)まっていようも知れぬ。
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)