“歯”のいろいろな読み方と例文
旧字:齒
読み方割合
は66.4%
よわい10.3%
ぱ8.4%
よはひ3.7%
ば3.7%
とし1.9%
はッ1.9%
よわ1.9%
はあ0.9%
し0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると鬼(おに)は顔(かお)じゅう口にして、ぎえッ、ぎえッ、ぎえッと、さもおもしろそうに笑(わら)いました。そうして、大きな歯(は)をむき出(だ)したまま
鬼六 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
堕落々々と申して、殆(ほとん)ど歯(よわい)せぬばかりに申しておりますが、私達の恋はそんなに不真面目(ふまじめ)なもので御座いましょうか。
蒲団 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
与次郎の説によると、あの女は反(そ)っ歯(ぱ)の気味だから、ああしじゅう歯が出るんだそうだが、三四郎にはけっしてそうは思えない。……
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
私はこんな手合ひと歯(よはひ)するのを恥とするやうな気もちでわざと彼らよりは一段高く調子をはづして歌つた。
銀の匙 (新字旧仮名) / 中勘助(著)
こんど、とれてから、はじめて、堅(かた)いものでもほかの歯(は)でかめるので、入(い)れ歯(ば)の不(ふ)できであったことがわかったのでした。
金歯 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのうえ歯(とし)も周がうえであったから、成は周の細君を嫂(ねえ)さんと呼んで尊敬し、季節季節にはかならず来て一家の人のようにしていた。
成仙 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
気絶しようが、のめろうが、鼻かけ、歯(はッ)かけ、大(おおき)な賽(さい)の目の出次第が、本望でしゅ。
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かように、私がややともすると道楽的読書に傾き、このままで行ったら当時の武士仲間で歯(よわ)いせられぬ者となるのであったが、ここに一つ真面目に漢学を勉強する機会を得る事が出来た。
鳴雪自叙伝 (新字新仮名) / 内藤鳴雪(著)
「おばあさん、ねんねの豚は歯(はあ)がないせに乳のむんのう。」
大根の葉 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
材能(さいのう)伎芸(ぎげい)を以て奉承するは男芸者の職分である。廉恥を棄てて金銭を貪るものと歯(し)するは、その敢(あえ)てせざる所である。紫玉が花山を排したのは曲が花山にあったのである。
細木香以 (新字新仮名) / 森鴎外(著)