“拙”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つたな35.3%
まず31.9%
つた9.6%
まづ9.4%
せつ8.3%
へた3.6%
つま0.6%
つたの0.4%
ま0.2%
やつがれ0.2%
セツ0.2%
ツタナ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さうしてその淡緑色の小さい毛虫のやうにしみじみとその私の気分にまみれて、拙(つたな)いながら真に感じた自分の歌を作つてゆく…………
桐の花とカステラ (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「そうすると、あなたのことも、わたしのことも、知り抜いていての悪戯(いたずら)なんでしょうか、それにしては仕上げが拙(まず)うござんしたわ」
大菩薩峠:38 農奴の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
叔父の会津友次郎翁から筆札の拙(つた)なさを叱られ、それならひとつ稽古しようかといふので、なによりもまつ先に、文字は自分の意思を
秋艸道人の書について (新字旧仮名) / 吉野秀雄(著)
手紙の文句はプツリときれてをりますが、その意味は邪念に充ちて、拙(まづ)い假名文字までが、呪(のろ)ひと怨みに引き歪(ゆが)められてゐるのです。
和漢蘭法、三徳具備、高徳無双の拙(せつ)がついていやすから、そういう過ちの無いように、隅から、隅まで、ずいとおたのみ申し上げ奉ります
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
紫玉は我知らず衣紋(えもん)が締(しま)った。……称(とな)えかたは相応(そぐ)わぬにもせよ、拙(へた)な山水画の裡(なか)の隠者めいた老人までが、確か自分を知っている。
伯爵の釵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あの人のは画としては拙(つま)らなかつたかも知れませんけれど。——どうかしてたつた一人になつて画いてゐたいといふのが口くせでね。
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
我も早く出去らんとまたもや廊下を伝わりて穴に下りんと蹈迷(ふみまよ)い、運拙(つたの)うしてまた旧(もと)の座敷牢に入り終んぬ。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ところで、さように早速、大人の事が出来るものでない、自分の拙(ま)ずさがはっきりと判(わか)る、それで絵をかく事も詩を作る事も嫌になる子供が、先ずこの時期において大部分を占めてしまう。
油絵新技法 (新字新仮名) / 小出楢重(著)
南方先生若い盛りに黒奴(くろんぼ)女の夜這(よば)いを叱(しか)り卻(かえ)したに次いで豪い(『別訳雑阿含経』巻二十、南方先生已下(いか)は拙(やつがれ)の手製)。
此度小曽清(ママ)三郎が曽根拙(セツ)蔵と名おかへて参り候。定めて九三(伊藤助太夫)の内ニとまり候ハんなれども、まづ/\しらぬ人となされ候よふ、九三ニも家内ニもお竹ニも、しらぬ人としておくがよろしく候。
然リト雖モ、愚子狂子、稀レニ良薬ヲウケテ嘗(ナ)メズ、何ゾソノ拙(ツタナ)キヤ。爰(ココ)ニ近代、一聖人(ショウニン)アリ、一巻ノ書ヲ作リ、名(ナヅ)ケテ、「選択本願念仏集(センジャクホンガンネンブツシュウ)」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)