“富士”の読み方と例文
読み方割合
ふじ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
富士(ふじ)川の名物、筏舟(いかだぶね)に棹(さお)さして、鰍沢(かじかざわ)からくだる筏乗(いかだの)りのふうをよそおい、矢のように東海へさして逃げたふたりのあやしい男がある。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いま窓(まど)の右手にえぞ富士(ふじ)が見える。火山だ。頭が平(ひら)たい。焼(や)いた枕木(まくらぎ)でこさえた小さな家がある。熊笹(くまざさ)が茂(しげ)っている。植民地(しょくみんち)だ。
或る農学生の日誌 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
諸君(しよくん)聞(き)かずや、むかし彌次郎(やじらう)と喜多八(きたはち)が、さもしい旅(たび)に、今(いま)くひし蕎麥(そば)は富士(ふじ)ほど山盛(やまもり)にすこし心(こゝろ)も浮島(うきしま)がはら。其(そ)の山(やま)もりに大根(だいこん)おろし。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)