“出立”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゅったつ40.0%
いでた19.2%
いでたち15.4%
しゆつたつ9.2%
でたち3.1%
でた2.3%
でたて2.3%
いでだち1.5%
たた1.5%
しつたつ0.8%
た0.8%
たちいで0.8%
たっ0.8%
たつ0.8%
たて0.8%
でだ0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「それなら善は急げというから、明日(あした)にも出立(しゅったつ)しよう。」と、言いました。そしてその晩は、みんなで色々出立の用意を致(いた)しました。
三人兄弟 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
あはれ新婚(しんこん)の式(しき)を擧(あ)げて、一年(ひとゝせ)の衾(ふすま)暖(あたゝ)かならず、戰地(せんち)に向(むか)つて出立(いでた)つた折(をり)には、忍(しの)んで泣(な)かなかつたのも、嬉涙(うれしなみだ)に暮(く)れたのであつた。
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
賣(うり)に參らんと今(いま)質(しち)より受出して來たる衣服(いふく)并(ならび)に省愼(たしなみ)の大小を帶(たい)し立派なる出立(いでたち)に支度なして居たる處へ同じ長家に居る彼張子(かのはりこ)の釣鐘(つりがね)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
せしとて甚だ通なり甞(かつ)て出立(しゆつたつ)の時に曰く木曾海道美人に乏し和田峠西もちや村の餅屋に一人また洗馬(せば)に一人あり洗馬のは予(われ)未だ其比を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
昔、親鸞がこの寺に来て滞在しいよいよ帰ろうという日に、出立(でたち)の膳の箸を取って、御堂の庭にさしました。阿弥陀如来(あみだにょらい)の大慈大悲には、枯れた木も花が咲く。
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
腹掛(はらがけ)だけをヅタツと謂ったり(北飛騨(きたひだ)から能登(のと))、袴(はかま)だけをデンタツという処(ところ)もあるが(秋田県)、元来は「出立(でた)ち」だから、仕事着の全体を一括していうのが正しいのである。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
それから東京(とうきやう)へ出立(でたて)には飯(めし)が非常(ひじやう)に旨(うま)いので、腹(はら)を据(す)ゑて食(く)ひ出(だ)すと、大抵(たいてい)の宿屋(やどや)は叶(かな)はない、三度々々(さんど/\)食(く)つちや氣(き)の毒(どく)だと云(い)ふ樣(やう)な事(こと)を話(はな)して、また皆(みんな)を笑(わら)はした。
門 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ちょうど立派な風采だけをつけたようなもので、容貌風采、出立(いでだち)がよいのであります。その出立に日本人は眩惑(げんわく)されております。
じみなる着ものを俄の詮索、見苦しからず調(ととの)へていざとばかりその夕ぐれに浅木様を、出立(たた)せましたまひたる後は。
葛のうら葉 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
同時に、自分の勤(つと)めてゐる銀行の、京坂地方のある支店詰になつた。代助は、出立(しつたつ)の当時、新夫婦を新橋の停車場に送つて、愉快さうに、直(ぢき)帰つて来給(きたま)へと平岡の手を握つた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
これからは会得したその術を実地に当たって試すばかりだ、それには漫遊が一番よい。諸国修行に越すものはない。常陸を出立(た)たせるのはそのためじゃよ
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
出立(たちいで)窺(うかゞ)ひ居たり此三人の中頭立(かしらたち)たる一人は甲州にて名高き惡漢(わるもの)韮崎(にらさき)出生(しゆつしやう)の雲切仁左衞門といふ者なり若年(じやくねん)の頃(ころ)より心剛(がう)にして眞影流(しんかげりう)の劔術(けんじゆつ)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ヤ細川! 突如(だしぬけ)に出発(たった)ので驚いたろう、何急に東京を娘に見せたくなってのう。十日ばかりも居る積じゃったが癪(しゃく)に触(さわ)ることばかりだったから三日居て出立(たっ)て了(しま)った。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
お前が此家(ここ)に居る内はの、太一は怒る、お前が泣く。どちらももつとももつともと聞いてはおれが堪まらぬじや。おれがせつぱを助けると、思ふてちやつと出立(たつ)てくれ。
移民学園 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
持っていなければ困るだろうと思う。だから僕は父に頼んで来年の三月までの給料は全部僕が貰うことにした。だから四月早々は出立(たて)るだろうと思う
非凡なる凡人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
はげた茶の帽子に、藍縞(あいじま)の尻切(しりき)り出立(でだ)ちと、陽炎(かげろう)さえ燃やすべき櫛目(くしめ)の通った鬢(びん)の色に、黒繻子(くろじゅす)のひかる奥から、ちらりと見せた帯上(おびあげ)の、なまめかしさ。すべてが好画題(こうがだい)である。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)