“会(ゑ)” の例文
旧字:會
師弟共に黙して雨声(うせい)を聴(き)くもの多時、忽ち一人(いちにん)あり。高歌して門外を過ぐ。芳涯莞爾(くわんじ)として、諸弟子を顧みて曰、「会(ゑ)せりや」と。句下殺人の意あり。
僕には未(ま)だ翁の近年の作の妙味が十分会(ゑ)得せられないが飽迄(あくまで)も若若(わかわか)しい此(この)翁の心境は例の真夏の花を嗅ぐ様な豊艶多肉な女を倦(う)む色もなく描いて居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)
固より壊空(ゑくう)の理を諦(たい)して意欲の火炎(ほのほ)を胸に揚げらるゝこともなく、涅槃(ねはん)の真を会(ゑ)して執着の彩色(いろ)に心を染まさるゝことも無ければ、堂塔を興し伽藍を立てんと望まれしにもあらざれど
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
これを案じ得ない三四郎は、現に遠くから、寂滅(じやくめつ)の会(ゑ)を文字の上に眺(なが)めて、夭折の憐れを、三尺の外(そと)に感じたのである。しかも、悲しい筈の所を、快(こゝろ)よく眺めて、美(うつ)くしく感じたのである。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
法(のり)の会(ゑ)の花の莚(むしろ)に花咲きて
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
誰カ我ガ禅ヲ会(ゑ)スヤ
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
妙(たへ)の御法(みのり)の会(ゑ)にも逢(あ)ひけり
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)