“仆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たお82.0%
たふ12.4%
たほ1.6%
だお0.8%
のめ0.8%
こ0.4%
タフ0.4%
た0.4%
たを0.4%
だふ0.4%
タオ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
村の人は塚穴の口で火を焼(た)いて煙をその中へ入れた。野猪は苦しくなったのか外へ出てきた。待ち構えていた村の人はそれを仆(たお)した。
殺神記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
これをしも薄命と呼ばないとすれば、何ごとを薄命と呼ぶであらう? 僕は少くとも中道に仆(たふ)れた先達の薄命を弔はなければならぬ。
大久保湖州 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
齒(は)ぎしりするほど腹立(はらたゝ)しく、此老婆(このばゞ)はり仆(たほ)すに事(こと)は無(な)けれど、唯(たゞ)ならぬ身(み)の美尾(みを)が心痛(しんつう)、引(ひ)いては子(こ)にまで及(およ)ぼすべき大事(だいじ)と胸(むね)をさすりて、私(わたし)とても男子(おとこ)の端(はし)で御座(ござ)りますれば
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「もとよりだろう。北近江(きたおうみ)六郡、あわせて三十九万石の本城支城が、そう将棋仆(だお)しに陥ちるはずはない」
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
立つ時は足に感覺がなくなつてゐて、危く前に仆(のめ)らうとしたのを、これもフラフラしたお八重に抱きついて、互ひに辛さうな笑ひを洩らした。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
わしや身分が欲しかつたと。蒲団の裾にしがみ付き、はつと飛退く耳もとに。はやどこやらの汽笛の音。ゑゑ忙(せわ)しない、何ぞいの。横に仆(こ)けても居る事か。よその共寝を起こすがよい。
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
さう思うた刹那、郎女の身は、大浪にうち仆(タフ)される。浪に漂ふ身……衣もなく、裳(モ)もない。抱き持つた等身の白玉と一つに、水の上に照り輝く現(ウツ)し身。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
そうしてすぐ横仆(た)わり、先ず煙燈(エント)へ火を点じ、それから煙千子(エンチェンズ)を取り上げた。
鴉片を喫む美少年 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
五罎の「ぶらんでー」は忽ち呼(よ)び出さる、二罎(びん)忽(たちま)ち仆(たを)る人数多き為め毎人唯一小杯を傾(かたむ)けしのみ、一夜一罎を仆(たほ)すとすれば残(のこ)る所は三日分のみなるを以て、巳を得ず愛(あい)を割(さ)く、慰労の小宴爰(ここ)に終(おは)れば
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
それはお上(かみ)が何にかを洗ひ立てて、家財沒收(ぼつしう)と出たら、飛んだ手數仆(だふ)れになりはしないかと言つた謎めいた意味もあつたことでせう。
飢エ仆(タオ)ルル共、二君ヲ求ムル心無ク、夫婦シテ流転年久シク、賤(イヤ)シキ業(ワザ)シテ歩クウチ、一年(ヒトトセ)中国ノ一寺ニ、一女ヲ捨テ、伝来ノ天音一管ヲ襁褓(ムツキ)ニ添エテ、慈悲ノ御廂(ミヒサシ)ニ
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)