“まば”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:マバ
語句割合
疎61.3%
眩30.7%
粗2.3%
斑1.9%
目映1.5%
踈0.8%
映0.4%
疏0.4%
目0.4%
瞬0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
半分だけ大扉をひきのこした駅から出た疎(まば)らな人影は、いそぎ足で云い合せたように左手の広い通りへ向って黒く散らばって行く。
杉垣 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
ゆうべの夢見(ゆめみ)が忘(わす)れられぬであろう。葉隠(はがく)れにちょいと覗(のぞ)いた青蛙(あおがえる)は、今(いま)にも落(お)ちかかった三角頭(かくとう)に、陽射(ひざ)しを眩(まば)ゆく避(さ)けていた。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
橋の向うは街灯が粗(まば)らで薄暗かった。その薄暗い中に群集が溢れていた。大勢の巡査が街路の真中に立っていた。騎馬の兵士が時々往ったり来たりした。
群集 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
幅三十町、長さ五十町ほどの荒れ野原(のっぱら)の一部分だった。萩と茅(かや)と野茨(のいばら)ばかりの枯(か)れ叢(くさ)の中に、寿命(じゅみょう)を尽くして枯れ朽ちた大木を混ぜて、発育のいい大葉柏が斑(まば)らに散在していた。
熊の出る開墾地 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
一同の目映(まば)ゆがるやうな目は、泣いた跡のやうに見えてゐる。腹の透いたのと退屈したのとで、欠(あくび)が出る。
祭日 (新字旧仮名) / ライネル・マリア・リルケ(著)
身辺は雑木(ざわき)踈(まば)らに
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
五彩映(まば)ゆい熊手店。——狭い道を圧してずらりと両側に立並んだその店々の小屋がけの光景こそむかしに変らない光景である。むかしながらの可懐しい光景である。
浅草風土記 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
それから、その辺の人家のラジオに耳を傾けながら、情勢次第によっては更に川上に溯(さかのぼ)ってゆくのだ。長い堤をずんずん行くと、人家も疏(まば)らになり、田の面や山麓(さんろく)が朧(おぼろ)に見えて来る。
壊滅の序曲 (新字新仮名) / 原民喜(著)
自分の気持が言葉として出ない時によくする癖(くせ)で、上唇を噛(か)みながらぱちぱちと目(まば)たきをした。クニ子はいつか横なりに実枝と顔を向い合せにして、じっと目を伏せていた。
暦 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
それも船員の服らしく、袖口と襟とに見るも瞬(まば)ゆい、金モールの飾りがついていた。手には変った特色もない。
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)