“誘(ひ)” の例文
とどのつまり他人(ひと)を誑らかしたり、罪に誘(ひ)き入れたり、愚弄したりする、あの人間の敵が、あべこべに、まんまと翻弄されたわけである。
偶然は友を誘(ひ)くものであった。一月も立たぬ中の事である。早く、此都に移って居た飛鳥寺(あすかでら)—元興寺(がんこうじ)—から巻数(かんず)が届けられた。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
いつの頃から夫に忍び、その名岩島友吉こそは、年も二十六、やさがた生れ、きりょう好(よ)いのについ誘(ひ)かされて、人目忍びて逢う瀬の数も、……
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
山稜は益々(ますます)急になって、又しても根曲り竹の密叢へ誘(ひ)き込まれる。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
面わのゑみに誘(ひ)かれき
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)