“裏(り)” の例文
して見ると臥竜窟(がりょうくつ)主人の苦沙弥先生と落雲館裏(り)八百の健児との戦争は、まず東京市あって以来の大戦争の一として数えてもしかるべきものだ。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
さては、あったら名人のこころづかいも空(くう)に帰して、水火秘文の合符(がっぷ)、むなしく刀柄裏(り)に朽ち果てる……のか。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
なるほど天地玄黄(てんちげんこう)を三寸裏(り)に収めるほどの霊物だけあって、到底吾輩の手に合わない、尻尾を環(めぐ)る事七度(ななた)び半にして草臥(くたび)れたからやめにした。少々眼がくらむ。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)