“蝟”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はりねずみ33.3%
たか22.2%
あつま11.1%
あつ11.1%
い11.1%
はりせんぼん11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
『本草』に虎が狗(いぬ)を食えば酔う狗は虎の酒だ、また虎は羊の角を焼いた煙を忌みその臭(かざ)を悪(にく)んで逃げ去る、また人や諸獣に勝つが蝟(はりねずみ)に制せらるとある。
折角、人が心で何か純真に求めかけると、俗物共は寄って蝟(たか)って祭の踊子のように、傍(はた)から鉦(かね)や太鼓で囃(はや)し立てる、団扇(うちわ)で煽(あお)いで褒めそやす。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
その店先には、きょう獲れた魚を盤台に盛り、往来へ向けて晴がましく列べてあるうえへ子供が蝟(あつま)っております。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
物見高い浜の群衆が、もう蟻のように蝟(あつ)まって来た。
鱗粉 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
壁の上よりは、ありとある弓を伏せて蝟(い)の如く寄手の鼻頭(はなさき)に、鉤(かぎ)と曲る鏃(やじり)を集める。
幻影の盾 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
漆(うるし)の中(なか)に眼(まなこ)の輝(かゞや)く、顏面(がんめん)凡(すべ)て髯(ひげ)なるが、兩腿(りやうもゝ)出(だ)した毛(け)むくぢやら、蝟(はりせんぼん)の大胡坐(おほあぐら)で、蒋生(しやうせい)をくわつと睨(にら)む、と黒髯(くろひげ)赤(あか)く炎(ほのほ)に照(て)らして、「何奴(どいつ)だ。」と怒鳴(どな)るのが、ぐわんと響(ひゞ)いた。
麦搗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)