“虫籠”の読み方と例文
読み方割合
むしかご100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「これやあ、城とも呼べない小城じゃないか。陪臣者(ばいしんもの)の佐久間の家来が住むにはかっこうな虫籠(むしかご)だ。踏みつぶすには、半刻(はんとき)ともかかるまい」
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
楢茸(ならたけ)、湿地茸(しめじだけ)も少しは立つ。秋はさながらの虫籠(むしかご)で、松虫鈴虫の好い音(ね)はないが、轡虫(くつわむし)などは喧しい程で、ともすれば家の中まで舞い込んでわめき立てる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎、徳冨蘆花(著)
枝にはまだ熟しない実(み)が云訳(いいわけ)ほど結(な)って、その一本の股(また)の所に、空(から)の虫籠(むしかご)がかかっていた。その下には瘠(や)せた鶏が二三羽むやみに爪を立てた地面の中を餓(う)えた嘴(くちばし)でつついていた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)