“沾(し)” の例文
それから二十年ばかりたつた後(のち)、彼は雪国(ゆきぐに)の汽車の中に偶然、彼女とめぐり合つた。窓の外が暗くなるのにつれ、沾(し)めつた靴(くつ)や外套(ぐわいたう)の匀ひが急に身にしみる時分だつた。
鬼ごつこ (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)