“慾(ほ)” の例文
熊手の売り方と同じように買い手の慾(ほ)しがる大きさのを一つ位ほん俵の上などにとまらせて、客を引いたりして、これにもなかなか掛引があるのだということです。
いや、犯人はけっして、見物人を慾(ほ)しがっちゃいないさ。君がいま感じたような、心理的な障害を要求しているんだ。どうして彼奴(あいつ)が、そんな病理的な個性なもんか。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
満腹に苦しむ日を慾(ほ)し
鶴彬全川柳 (新字旧仮名) / 鶴彬(著)
「……実は、綾のことですが、今度お国のお侍で大隈という人から是非慾(ほ)しいというので、遣わすことに承諾しましたのですが、まるで娘を掠奪(さら)われるような工合で、私も実に驚きました」