“巡(め)” の例文
某これより諸国を巡(め)ぐり、あまねく強き犬と噬(か)み合ふて、まづわが牙を鍛へ。傍(かたわ)ら仇敵の挙動(ふるまい)に心をつけ、機会(おり)もあらば名乗りかけて、父の讐(あだ)を復(かえ)してん。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
死んでも往生が出来ないという立ち姿だ、霧がフーッと襲って来て、樹々の間を二めぐり三巡(め)ぐりして、白檜の梢に、分れ岐(わか)れになり、ひそひそと囁(ささや)き合いながら、こっちを振り返って
白峰山脈縦断記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)