“尺地”の読み方と例文
読み方割合
せきち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「時やいま非常、中国の興亡この際にかかる。年暮(ねんぼ)の辞儀を廃さん。歳首(さいしゅ)の祝礼も、敢えて努むには及ばず。それただ敵に尺地(せきち)寸土も辱(はずかし)むるなかれ——」
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
本国の辺(ほとり)は疾(と)くに焼きはらはれ、九六馬の蹄(ひづめ)尺地(せきち)も間(ひま)なしとかたるによりて、今は九七灰塵(くわいぢん)とやなり給ひけん、海にや沈み給ひけんと、ひたすらに思ひとどめて、又京(みやこ)にのぼりぬるより
わけて、九郎判官が、天下(てんか)に身を容(い)れる尺地(せきち)もなくなった後も、労苦を共にして、連れ歩いている麗人とは、いったいどんな女性かと、武者輩(むしゃばら)は、眼を研(と)ぎたてて、まわりに立った。
日本名婦伝:静御前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)