“古社”の読み方と例文
読み方割合
ふるやしろ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
驚破(すわ)といへば、射(い)て落(おと)さんず心も失(う)せ、はじめの一念(いちねん)も疾(と)く忘れて、野(の)にありといふ古社(ふるやしろ)、其の怪(あやしみ)を聞かうともせず、目(ま)のあたりに車を廻すあからさまな媼(おうな)の形も
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
黒い板塀(いたべい)の周(まわ)りを巡ってみると、十年も主(あるじ)がいなかった甲賀宗家(そうけ)。この附近の墨屋敷の中では、最も宏壮な構えだが、広いだけに荒れ方も甚だしく、雑草離々(りり)として古社(ふるやしろ)ででもあるような相(すがた)だ。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
五月雨(さみだれ)の茅屋(かやや)雫(しづく)して、じと/\と沙汰(さた)するは、山(やま)の上(うへ)の古社(ふるやしろ)、杉(すぎ)の森(もり)の下闇(したやみ)に、夜(よ)な/\黒髮(くろかみ)の影(かげ)あり。呪詛(のろひ)の女(をんな)と言(い)ふ。かたの如(ごと)き惡少年(あくせうねん)、化鳥(けてう)を狙(ねら)ふ犬(いぬ)となりて、野茨(のばら)亂(みだ)れし岨道(そばみち)を要(えう)して待(ま)つ。
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)