“倍(ま)” の例文
令史(れいし)の家(いへ)に駿馬(しゆんめ)あり。無類(むるゐ)の逸物(いちもつ)なり。恆(つね)に愛矜(あいきん)して芻秣(まぐさ)を倍(ま)し、頻(しきり)に豆(まめ)を食(は)ましむれども、日(ひ)に日(ひ)に痩(やせ)疲(つか)れて骨立(こつりつ)甚(はなは)だし。擧家(きよか)これを怪(あやし)みぬ。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
お附の者に連れられて自分の室(へや)に帰って、昨日にも倍(ま)して結構な朝御飯を済ました。ところがその御飯が済むと、やがて一人の立派な軍人が這入って来て藍丸王に最敬礼を為(し)ながら——
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作、杉山萠円(著)