“飜(と)” の例文
新字:翻
暴風降雪の過ぎ去った跡でさえなお雪を持て来る雲か、ただしは暴風を追う雲かは知らぬが、疎(まばら)に飛んで居るその下にごく細かな雪が煙のように飜(と)んで居ます。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
天平勝宝二年三月一日、大伴家持が、「飜(と)び翔(かけ)る鴫(しぎ)を見て」作った歌である。一首の意は、春になって何となく憂愁をおぼえるのに、この夜更(よふけ)に羽ばたきをしながら鴫が一羽鳴いて行った。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)