“躯(く)” の例文
国の臣等と倶(とも)に深い哀愁を懐(いだ)き、諸共に発願して、三宝に祈念し、一躯(く)の釈迦如来の像——太子と等身なるを作り、その功徳(くどく)を以て、御病平癒(へいゆ)
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
是(これ)迄竪長いゴシツクを見慣れてた目に此(この)方形(ほうけい)に大きな伊太利(イタリイ)式ゴシツクの荘(さう)美と優美とを兼ねた外観に驚かされた。外壁(ぐわいへき)の上の彫像は二千躯(く)あると云ふが一一(いちいち)に好(い)い形をして居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)
しかし本尊と脇侍の三躯(く)は、あらゆる災禍と風雨に耐えて、いまもなお白鳳の威容そのままに安置されてある。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
その折の自分に、好ましく思われた野辺や、一躯(く)の菩薩(ぼさつ)像の前に坐(ざ)して、ただわけもなく、うつらうつらと一日を遊び過していたい——そういう気持になる。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)